晴れのちハレ

文月はしろく

第1話

とある春も半ばの明け方。

開けっ放しの窓から流れる、やかましいアラーム音が澄んだ早朝の静寂を荒らす。

窓の前に立つ小さな松の木には小鳥が1匹。

ふと音が止み、カーテンが開け放たれた。


私はカーテンを開け放ち、注ぎ込んできた陽の光に目を細めた。

「おはよう!今日も明日が来てしまったか!あーあ、嫌だな〜。なんで明日って来るんだろうね!あ!ね、小鳥さんもそう思うでしょ!」

と、少女は怒涛の勢いで独り言を喋りだし、ついには小鳥にまで話しかけた。

1羽の小鳥は、窓から身を乗り出すように話しかけてきた少女から逃げるように澄んだ水色の空へ飛び去っていった。

しばらくそれを眺めていた少女だったが、1つ大きな伸びをして窓から顔を引っ込めた。

私、柊夜宵は高校1年生。

近所の普通の公立高校に進学した私は今日もめためた元気に頑張ります!

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