9.PSVita・PS3他『うたわれるもの』シリーズ

 ジャンル:SRPG/長さ:長め/オススメ度:★★★★★


 主人公の青年は怪我をして倒れていたところをとある一家に助けられるが、それ以前の記憶を失っていたため、「ハクオロ」と名付けられる。


 ところが、穏やかな暮らしの中で傷を癒せるかと思いきや、ハクオロは自分を受け入れてくれた村の人たちを災難から救うために戦わざるを得なくなり、やがてその争いは国をも巻き込んだ大きなものへと発展していくのだった。



 コンシューマ版ではPS2で1作目、PS3で2・3作目、そしてPSVitaで1作目のリメイク版が発売されています。

 7でご紹介した「ティアーズ・トゥ・ティアラ」と同じ会社が制作しているゲームです。



 この作品の素晴らしいところは、ずばりストーリーの緩急ですね。穏やかな序盤、戦いに発展していく中盤、そして大どんでん返しの終盤。


 衣装などはアイヌをモチーフに作られており、主人公を始めとするどのキャラクターも魅力的で、どんどん引き込まれます。

 特に一作目の終盤で回収される伏線の数々には驚かされます。どんでん返しが凄くて、別のゲームをしているのかと錯覚するほど。


 そして最後は感動します。泣かなかったプレイヤー、いますか?というレベルで。



 2と3は新たな主人公「ハク」をメインに描かれていますが、1での設定が遺憾なく活かされていて、ファン心をくすぐります。


 メインキャラが一新されるので、1を未プレイでも楽しめるとは思いますが、100%楽しむことは出来ないでしょう。ぜひ順番にプレイして頂きたい。


 ゲームのシステムはオーソドックスなシミュレーションになっています。が、コンボシステムがあるので毎回緊張感がありますよ。



 ちなみに私が好きなのは、1はカルラ嬢、2以降は双子、3はアトゥイとアンジュです。戦闘をするだけあり、男性陣も格好良くて強いイケメン揃いです。


 主人公の武器が鉄扇であることや、双子が二人で一つのユニット扱いであることも特徴的ですね。戦闘時の動きに目を奪われます。詠唱しながら舞うところだけでも一見の価値ありですよ!



◆オマケ:以下は過去に第二作目をプレイした時の所感です。


 前作「散りゆくものへの鎮魂歌」から10年以上ぶりに発売されたシリーズ第二作目。


 主人公は気が付くと薄着のまま雪山を彷徨さまよっていて、魔物に襲われたところをとある女性に救われるが……という、第一作目とほぼ同じ導入から始まります。


 まず最初に言っておくと、今作は次作への序章であるということ。

 日常描写がほとんどを占めていて、盛り上がってきたところで終わってしまうので、第三作目と合わせて購入しておくのがおすすめ。


 ※第三作目の公式PVには今作の物凄いネタバレが含まれているので、前情報のいらない人は見ないようにお気を付けを。


 物語は第一作目と同様のノリ&文章で進みます。イラスト等、全体的に丁寧な作り。前作キャラも結構出るので、プレイ済みの方が楽しめるはず。


 戦闘は、敵とかなり接近した状態で始まるものが多いため、戦略よりレベルが大事になってきます。タイミングよくボタンを押して連撃を出したりとアクション要素も有り。


 クリア後も一応ステージは用意されていますが、クリアしたからと言って特典も1枚絵くらいで二周目への引き継ぎもありません。

 シリーズ既プレイ者なら★3つですが、未プレイなら2つかも……。


 次作への完全な繋ぎであることを考えると、これ一本でどれだけ楽しめるかは、好きなキャラが出来るかにかかってしまうと思います。

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