第8杯 アート上

 常連で来てくれるあるお客さんがいる。

 私は彼に一目惚れしてしまった。

 彼はいつも隅の席に座るため声を掛けるタイミング見つからない。取っ掛かりがないし、なにより内気な私が声を掛けること自体難しい。

 だから最高の一杯を提供しようと心掛けている。

 ……今日のラテにはハートを浮かべて手渡した。

これが私にできる精

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