第18杯 勇気

 小心者の私だが、初めて一人で勇気を出して洒落たカフェに入った。

 洒落た店内に洒落た店員さん。

 私は言われるがまま席へと案内される。

 席に着くなり、目の前によく分からないカタカナ表記のメニューが沢山並んでいた。

 なんとなくエスプレッソを頼んでみた。

 来たのは小さなカップにちょこんと入った黒い液体。

 私はそれを見て「これだけ?」と呟いた。

 でもなんだかこじんまりしていて可愛らしく見えた。それはまるで虚勢を張っていた私のようだったのだから。

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