『一九八四年』ジョージ・オーウェル

■■■概要

 1949年に発表されて以来、オーウェルの名を不動のものにし続けてきたディストピア文学界の絶対エース。


 以下、アマゾンの紹介文。

 1984年、世界は〈オセアニア〉〈ユーラシア〉〈イースタシア〉という3つの国に分割統治されていた。オセアニアは、ビッグ・ブラザー率いる一党独裁制。市中に「ビッグ・ブラザーは見ている」と書かれたポスターが張られ、国民はテレスクリーンと呼ばれる装置で24時間監視されていた。党員のウィンストン・スミスは、この絶対的統治に疑念を抱き、体制の転覆をもくろむ〈ブラザー連合〉に興味を持ちはじめていた。一方、美しい党員ジュリアと親密になり、隠れ家でひそかに逢瀬を重ねるようになる。つかの間、自由と生きる喜びを噛みしめるふたり。しかし、そこには、冷酷で絶望的な罠がしかけられていたのだった――。


■ディストピア度

危険度   ★★★★☆

ユニークさ ★★☆☆☆

実現可能性 ★★☆☆☆



■■■『一九八四年』の世界観を味わうための架空移住広告

 我がオセアニアは、イースタシア、ユーラシアとの戦争状態を乗り切るべく、国家を愛情省ミニラヴ真理省ミニトゥルー豊富省ミニプレンティ平和省ミニパックスの四つの組織によって管理し、国民を党の中枢と一般党員、そしてプロールとに分かれている階層社会にすることで完全に管理することに成功している。

 もし貴君が、真理省ミニトゥルーに勤務すれば、最新の発表に基づき情報を改竄するという、大変有意義な仕事に就くことができる。

 平和省ミニパックスはオセアニアの平和のために半永久的に戦争を継続するという責務を負っているし、豊富省ミニプレンティを選べば戦争状態にあるため常に不足している生活物資の増産というやりがいのある仕事を手掛けることができ、愛情省ミニラヴなら密告を受けて思想警察が連行してきた党員の再教育を行うことになるだろう。

 どれもこれもやりがいに満ちた仕事だが、重要なのはいずれの省で働くにしても、オセアニア国民に要求される思考能力「ダブルシンク」を身につけることだ。しかしこれも、ニュースピークという徹底的に語彙を減らした新言語を使うことで、自然に身についてくるだろう。

 貴君の健闘を祈る。


■暮らしやすさ

豊かさ    ★☆☆☆☆

平等     ★★☆☆☆

プライバシー ★☆☆☆☆




いかがでしたか? 『一九八四年』の世界観。「BOOK★WALKER」さんでは冒頭試し読みで、いろいろな翻訳者の方の読み比べもできるので、興味を持たれた方はぜひ。『一九八四年』、『1984年』の両方で検索をかけてみることをお勧めします。

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