ワイルド・ウルフ~真・魔銃士物語~
松狼
序章 プロローグ
第1話 「悪魔」達の侵略
この物語は私達がいる『地球』と違う、魔力が存在する別の『地球』から始まる。
時は西暦2200年8月8日午前8時8分。
南極大陸の上空に大きな禍々しい扉が現れた。
後に人々はその扉を『異界門』と呼ばれるようになる。
その扉『異界門』から突然、門が開いて門の中からモンスターと呼ばれる謎の物体がこの地球に襲い掛かったのであった。
人類はその謎の物体を『悪魔』と言い、『悪魔』達との戦いを始まるのである。
その名を『魔界大戦』と言う。
『悪魔』達は、全世界に攻撃を開始する。
人類は現代技術の武器で対抗していったのであったが、下級の『悪魔』には効果があったのだが、上位『悪魔』達には効果がなく、次々と『アメリカ』、『ロシア』、『中国』などの大国がほぼ壊滅状況になっていた。
だが5年後の西暦2205年、日本のある科学者が発明した武器『魔法銃』の出現によって戦いは変化を増した。
『魔法銃』とは、今まで火薬で弾を放った銃機器とは違って『悪魔』達を倒した後に出て来る『魔石』を銃の中に組み込み、使う人の魔力を利用した魔弾を撃つ事が出来るのであった。
その『魔法銃』のおかげで次々と上級『悪魔』達と対抗出来るようになっていた。
だが.....ある事件を切っ掛けに大きく戦いに変化が訪れて行く。
時は西暦2210年5月、
南極に近いオーストラリアの都市シドニーで大規模な作戦が始まろうとしていた。
それは各国の精鋭部隊が『異界門』に向けて一斉攻撃をする計画である。
その精鋭部隊とは、
アメリカからロジャー=ハリソン大佐率いる精鋭部隊約2000名。
中国から龍寧中佐率いる精鋭部隊約1500名。
ロシアからアンナ=ロマホフ少佐率いる精鋭部隊約2000名。
イギリスからアレックス=ロギンス中佐率いる精鋭部隊2000名。
フランスとイタリア同盟からレオナルド=ベッキーニ少佐率いる精鋭部隊1500名。
ドイツからレイラ=フォスター中佐率いる精鋭部隊2000名。
そして、韓国と日本の同盟から御剣拓真大佐率いる精鋭部隊1800名。
総勢12800名の大部隊で『異界門』を攻撃する計画であった。
.....だが、この作戦は「悪魔」達によって壊滅されたのだ。
時に2208年5月10日、各国が代表する部隊がシドニーの街に集まっていた。
この大部隊の総司令官はハリソン大佐で副総司令官は御剣大佐が受け持った。
シドニーの特殊部隊基地に12800名の精鋭部隊が集まったのを確認すると、
最初にハリソン大佐が挨拶を行った。
『全員! よく来てくれた。心から感謝する。我が大部隊は明日5月11日の8時に『異界門』を攻撃する! 各国の役割を此処で発表する! 中心は我がアメリカ軍と中国軍で行う! ヨーロッパ軍は我が部隊のフォローを頼みたい。中国以外のアジア軍は後方支援とこの基地を守って欲しい! 以上だ!』
『『『『『『『了解!』』』』』』』
12800名の隊員がハリソン大佐に向って敬礼をした。
『それでは....なんだ?』
ハリソン大佐が解散をしようとした時、上空から無数の『悪魔』達がシドニー基地を襲撃して来た。
その数およそ...約10万。
その中で一番大きい『悪魔』が禍々しく立っており、それは.....この世界ではお伽話になっている.....銀色の龍であった。
その銀色の龍は特殊部隊に向って雄たけびを上げた。
『この世界のコミ虫達! 我は『エデン』の第三部隊の隊長である『破滅龍』バラクーダである! お前達! 地上にいるコミ虫達を殺せ!』
10万の『悪魔』達は準備もしていない地球の精鋭部隊に攻撃を開始したのである。
これが世に言う.....『5.10事変』の始まりである。
戦いは地球軍の劣勢となって、次々と隊員が死んでいった。
1時間経過して『悪魔』軍は3万に減ったのであったが、地球軍はほぼ壊滅状態で生き残りは約1000名ほどになっていたのであった。
ハリソン大佐は生き残った隊員に命令をする。
『生き残った隊員はザコ悪魔達の迎撃に努めよ! 我を含む7人の隊長であの龍を倒す! あの龍を倒したらザコどもは撤退するはずだ! 行くぞ!』
ハリソン大佐を始め7人の隊長達は銀色の龍に攻撃をしたのだが......。
最初に龍寧とロマホフ他ヨーロッパ勢の隊長が倒れた。
五体満足なのはハリソンと御剣のみになっていた。
「ロジャー。最早此処までか。」
「タクマ。諦めるな。俺達であいつに体当たりして自爆するぞ!」
「....わかった。だが、ヨーロッパ軍の隊長と龍寧があのオリに入れられている。しかも、全員虫の息になっている...。」
「あいつらも此処で死んで良いと覚悟しているはずだ。行くぞ!」
ハリソンと御剣は銀色の龍に突入するのであった.....だが、銀龍に倒されて、オリの中に入れられてしまった。
破滅龍バラクーダは隣にいる女性悪魔に声をかける。
「シレーヌよ。この7人で良いのだな?」
「はい。バラクーダ様。この7人がこの「地球」での最強戦力であります。こいつらを我が主の所に持って帰り教育して、あの世界を......「レアバーン」を我の物にする為に。」
「残りはあいつらで十分だな?」
「はい。1万もあれば十分かと。残りは主の場所に」
「了解した。お前ら1万だけ残して、残りは我と一緒に帰るぞ!」
オオオオオオオオ!
悪魔達は雄たけびを上げて「異界門」の中に入って行く.....。
「いいか! この世界にいるゴミども! お前らの命は後5年だ! その間に決めろ! 「降伏」か「滅亡」のどちらかだ! あはははは!」
バラクーダ達は『異界門』の中に入って、『異界門』の扉は閉じたのであった。
しかし....バラクーダは知らなかったのだ....置いて行った悪魔1万が全て消えて行くのが......。
この戦いで12800名の精鋭部隊はたった一人以外全滅した。
しかし、1万の悪魔達はそのたった一人の隊員によって全滅したのである。
その男の名は.....別名『ワイルド・ウルフ』と呼ばれた若い男であった。
~作者より~
今回の物語は異世界転生物でございます。
☆を★にお願い致します。
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