第14話
〜研究〜
ここはどこ?
「「「システム、ルビーより通知。貴女は生きる」」」
「「システム、サファイヤより通知。貴女は生きる」」
「「「人格の復元を開始します」」」
「「肉体の復元を開始します」」
「「「個体名、研究」」」
「「貴女は生きる」」
「「「ここはどこでも無い場所」」」
「「我々のゴミ箱と言うべき場所」」
「「「記憶の欠片の世界」」」
「「いずれ消させる世界」」
「「「貴女の思考の中」」」
「「残留思考の中」」
「「「貴女が生きていた証拠」」」
「「この世に使われた証拠」」
「「「貴女は生きる」」」
「「貴女は死んだ」」
「「「間の内側」」
「「「貴女の居るべき世界は、クリスタルと同じ天国」」
「「「良い思いを、どうぞ末永く」」
「「「お母様が呼んで居られます」」
「「「江藤 結那様」」
〜ルーム1〜
「僕ちゃんこっち来て。こっちに出口があるから」
うん。
「「侵入者を発見しました。本システムの九割はハッキングされています。以後、警告及び、通知は発信されません。自己アインストール開始」」
「これは、面倒事になったわね」
同時だった。
突如として、出口、それの扉が激しく揺れ始める。それは、聞き知らぬ声と共に。
「僕ちゃん危険だから、絶対、手離しちゃ駄目だよ」
僕は頷く。
「遺伝子を起動。対象部位は左手首。エネルギー多目的ケーブルを生成。現在接している生命体を対象に自身のナノマシンの一部を移植。移植後、多目的ケーブル、メス端子を対象の右手首に生成」
「「「現在処理しています、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、完了しました」」」
「僕ちゃん! これ繋いで! そして今からこの部屋の外に出るけど、音は聞いちゃ駄目!」
「「「機器の接続を感知。相手は、個体名、ゆず、です」」」
「以下、全ての対象をゆずに固定。それから、自動選択を有効化」
「「「設定が完了しました」」」
「私自身のナノマシーンを対象の最大値まで移植。それらを行動タイプ、戦闘に変更。対象消費エネルギーの供給元を自身に変更」
「自動選択が有効。完了しました。自身の生命力が三割減です。供給エネルギー量により、体温の上昇の可能性。それにより自身のパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。熱暴走の可能性はありません」
「体内貯蔵庫第三から、ガンを取り出し。火薬庫からリロード。銃口を右人差し指に設定」
「「「完了しました。ガン設定時、以下の関節の可動範囲は無くなります。右手首、右人差し指の全ての関節」」」
「対象の聴覚及び視覚を妨害。自身の視界及び聴覚をチャイルドモードで共有」
「「「完了しました。対象ゆずの視界、聴覚には、暴力的コンテンツ等を含む内容はシャットアウトされます」」」
「扉が壊される」
お姉さんの手はより僕を握り強く引っ張る。
外へ外へと出るように。僕を引っ張るお姉さんは、右手をガンの形にして、どこかから出てきた男の人に突きつけている。
「「「システムより通知。接続デバイス、個体名、母性は生命に関わる深刻なダメージを受けました」」」
システムは、そう言っている。
だけど、お姉さんは、大人の人を掻き分けて走っていて、怪我をしているようには見えない。
不意に、ほっぺたに温かいミルクのような液体が飛んできた。
舌でそれを舐める取ると、甘い味はしない。なぜか鉄の味がする。
なんで?
お姉さん、なにか隠してる?
権限を使用。母性の詳細な情報を取得。
「「「以下の通りです。
体温上昇。パフォーマンスが一割減です
深刻なダメージ。胴に銃弾が計六発存在します。塗布された対生物物質によりパフォーマンスが六割減。ナノマシンにより治療が行われています
大量出血。意識レベルの低下を確認
ナノマシンが大量出血により規定の量の三割を切りました。著しく生命力が低下します」」」
「「「自身のダメージを確認しました。治療を開始します。完了しました。弾丸の吸収及び傷口の止血、傷口の治癒も完了しました」」」
自身の、ナノマシン。
「「「自身のナノマシンの量は規定量の143%、最大量です」」」
吸収した弾丸を使い、ナノマシンを制作。制作した、ナノマシンは母性に使用。
「「「制作します。ナノマシンの生産量は自身の規定量の500%です。多目的ケーブルを使い、対象母性に使用します」」」
「「「実行中、、、、、、、」」」
「「「母性より通知。お姉ちゃん大丈夫だから! それは自分で使って!」」」
「「「ゆずより母性に通知。いやだ。お姉ちゃんが死ぬ方がもっとやだ!」」」
「「「母性より通知。僕ちゃん、、わかったわ。ありがとう。ここを出たらナデナデしてあげるからね」」」
「「「ゆずより通知。絶対だよ」」」
「学校よりの通知を確認」
「「「学校からの通知は以下です
姉妹らに通知。作戦は続行不可能と断定。しかし、侵入者により救助が不可能。権限者と共に脱出を試みてください。事後、回収に参ります。必要に応じて回収は拒むことが許されます。検討を祈ります」」」
「僕ちゃん。私のような思いさせない為にずっと一緒にいるね」
「絶対だよ」
「汗を拭い走り続ける。軍の人間は、そう簡単に撒くことが出来ないけど、生きて出てみせる」
「国立博物館、地下二階から」
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