第4話トラトラトラ

いよいよ港に停泊中の戦艦群が見えるようになってきた。

戦艦はかなりの数であるが、砲塔に動きはなく、その巨体はいまだに眠りから覚めていないようだった。


我々は獲物を狙う鷹のように接近する。

獲物は定まった。戦艦だ。


それを見極めたように、隊長機から信号弾が上がった!


突撃!突撃!突撃せよ!


全機から溢れる気迫は紺碧の空を鮮やかな赤色に染め上げる!


艦爆隊、艦攻隊は、空を舞う渡り鳥が針路を変えるように、華麗に翼を翻して各々目標に向けて戦闘加速を開始する!


その一糸乱れぬ飛行は、作戦の成功を確信させるもので、私はそれを認めながら、戦果と、みんなの生還を祈った。


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