第3話 独身の態度

わたしは独身であります。

魔法使いではないが40代半ば、彼女居ない歴=年齢、素人童貞の非モテ位に解釈しておいてくださればよろしい。

私を自己評価したならば、オタクとも言える。

対して世間からの評価は変態、犯罪者予備軍であろうかと思います。

しかしながら一部の同族からは同情の念を持たれ尊敬するに値すると評価されるに違いない。

それ故に同族諸君は童貞の中年男性をしてわざわざ魔法使いと呼ぶのであります。

その呼称について惜しいけれども少々違うのではないかと論じたい。

まず男には御しがたい性欲がある。

相手がいなければ満たす方法に窮する。

真っ当に満たす事が出来ない時、犯罪に手を染める事になる。

だからこそ前、申し上げた犯罪者予備軍と思われて当然となる。


だが一線を越えず善良に生きているならば、その痛みは誰もが想像出来ているはずである。

「よく犯罪を犯さずに生きてるね」

確実に万人が万人そう思っているはずである。

労いの言葉は無いのか?

犯罪者、魔法使いと呼んで良いのか?

非モテは恥ずかしい事だろうか?


困っている者に親切にするのは当たり前ではなかったのか?

道に迷っている者を迷子のバカだと言って放置するのは当たり前か?


私にも女性を紹介してくれた親切な人は大勢いた。

アドバイスも拝聴実践した。

しかし101回の連敗を喫してしまったのだ。

ある人は無駄な努力は辞めた方がいいと言う。

またある人は諦めるなとも言う。


その内に悟る事になる。

今生では不可能。

別に珍しくもない。独身のまま死んでいくのだ。

それは構わない、が真面目に生きているのに人としては犯罪予備軍として肩身が狭い。


道に迷ってはいるが他人に迷惑はかけていない。

誰とも待ち合わせてもいない。

実らなかった片思い。


だが犯罪予備軍ではない。

魔法使いではない。


そう、転生するしかない不細工。

転生して美形だったなら、きっと英雄になる者。

こう名乗ろう、私は「転生待ち」である。

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