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「佐藤なんて?」
そう聞いてくる緑に、じっとこちらを見て無言でポテトを頬張っている鞠。
「佐藤来たら帰るって」
「え、佐藤なんも買わないで帰る気?あのよく食べる佐藤が?」
「さとちん用に、持ち帰りでなんか先に買っといてあげよーか?」
「ていうか佐藤今日バイトとかなんか言ってたっけ?」
「ないはずだよー?」
私も、佐藤が今日バイトだとかは聞いていない。
週3程度でバイトに行っているらしい佐藤は、遊ぶときは全力で遊ぶし、バイトの時はキッチリすぐに帰る。
たまにバイトがないのに早く帰るという日があるけれど、理由は聞いていないし、今日はそこまで早い時間ではないから、このままだべって遊ぶものだと思っていた。
「さとちんが帰るっていうならこの後解散だねぇ。お菓子買ってかーえろっ」
「マリモはよくそれで太らないでいられるよね」
「ふふん、マリは神様にたくさん食べていいように作られたのだっ」
「そのうち30代くらいになって来てから太りやすくなったりして」
「そしたらマリ、みんな道連れにしてダイエットに励むからいーの!」
「巻き込むなし」
そんな言い合いを聞いていると、すぐお店の自動ドアから佐藤が現れた。
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