水と女

「おかわりを」

店員は好奇の目を私に向けながら水を注いでくれた。

何回目だろうか。目の前の建物に入って行った女を待つ為に貰う水は。


「そろそろ閉店ですが……」

「あ、会計を」

女はまだ出てこない。

私は店を出た。振り向くと店の中にいる店員と目が合った。私がずっと待っていた女だった。

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