至福のビール(300字小説)
今日も冷めたお弁当を僕はレンジでチンをする。ぐるぐるとお弁当が回っている間に僕は上着を脱ぎネクタイを緩めた。一人暮らしを始めてから自炊をしたことがない僕の部屋のキッチンは汚れひとつない。ゴミ袋はゴミで溢れているが。
冷蔵庫からビールを取り出し、ブルタブをひいた。最近話題の泡が出てくる缶だ。鼻の下に泡をつけながら僕は一口飲んだ。冷たいものが喉を通っていく感覚があった。この感覚のために一日頑張ってきたと言っても過言ではない。レンジに入れておいたお弁当はもう温まっていた。テレビをつけ、興味のないバライティー番組をバックグラウンドにし、ご飯を食べた。食べた後は寝る。不変の生活だ。今日も寝る。明日のビールのために。
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