Twitterに投稿したSS小説集!(毎日投稿)

さとすみれ

ありがとう

君からその言葉を聞いたのはいつぶりだろうか。


僕との結婚が決まってすぐ、彼女の癌が発覚した。望みをかけたが、もう手遅れだった。

癌が分かってから君は「ごめんね」しか言わなかった。謝ってほしくなかった。

今、彼女は呼吸器をつけている。あまり喋れないはずなのに君は言った。

「ありがとう」

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