第四十六話 ディア&エミリーの誘惑♡

「えっ・・・? あの、今なんて・・・」


「だ・か・ら~、この魔石ぜ~んぶウチらにちょ~だい♪ って言ってんのよ」


「早い話~、あんたが今日稼いだ魔石を全部、ウチらに譲るって報告すればいいだけなの♪」



 守くんは二人の口から放たれた信じがたい言葉を思わず聞き返しますが、

やはり返ってくる言葉は同じものでした


 二人はゆっくりと歩み寄りながら

今日倒したモンスターの魔石を全て譲るように求めます


 当然、そんな突拍子もない要求を呑めるはずもなく

守くんはそれを拒みます



「そ、そんなの困ります・・・、みんなで分けるならともかく、

全部渡すなんていくらなんでも・・・」


「えー、いいじゃーん♪ そんなこと言わないでさー♪」


「あんたは一応モンスター退治の仕事に対する報酬とか

ウチらより多く貰えるんだし、これくらいサービスしてよー♪」


「まあ魔石の方がずっと稼ぎいいんだけどねー♪

その中型モンスターの魔石とかこっちの小さい奴全部合わせたよりも

ずっと高く引き取ってもらえるっしょ♪」


「だねー♪ ってことでちょ~だいっ♪」



 いくら拒もうとも、好き勝手なことを言いながら

魔石を渡すよう求める二人に対し、

さすがに守くんもむっとしてしまいます


 女神様の素質によって女性の頼みは断りづらくなっている彼ですが、

本当に嫌なことはなんとか拒否できるようでした


 しかし、当然のことながら二人の要求は撤回されるはずもなく、

それどころか少し違う意味でますます過激になっていきます



「だ、だめです・・・! 全部なんて・・・! ぜ、絶対ダメ・・・!」


「へー? 絶対? ほんとかなー?♪」


「そっかー♪ ・・・じゃあ、これでもダメ・・・?❤」


「えっ・・・? わっ!?」



 エミリーさんがどこか妖艶な声でそう言ったかと思うと、

二人は指を舐めるような仕草を見せつつ胸元へ手をかけると・・・


 開いていた服の胸元を更に開き、その豊満な胸の谷間を曝け出してしまいました



「ほぉら❤ ウチらのおっぱいちょっとだけ見せてあげるよ?❤

何なら指でつつかせてあげよっか?❤」


「そういうことしてみたいんでしょ?❤

あたしらが見せつけたとき露骨に目ぇ逸らしてたもんねぇ?❤

その年で女に興味あるなんて・・・、このエロガキ❤」


「な、なにしてるんですか・・・!? は、早く隠してください・・・!」


「何してるって、見れば分かるっしょ?❤ だから変な方を向いてないでもっとこっち見なよ❤」


「ほらほらぁ❤ 戸惑ってないでこの状況を楽しんだら?❤

っていうか見たいくせに興味ないフリするなっての~❤ 」



 前屈みになって胸元を見せつける二人に対し、

守くんは頬を赤らめて思わず顔を背けます


 ただでさえ緩かった胸元を更に緩めたことで垂れ下がるそれを

直視するのはあまりにも刺激が強いのでしょう


 少なくとも二人の顔より大きなおっぱいを前に、

彼はすっかり委縮してしまいました



「あれあれ~?❤ 見なくていいの~?❤

・・・ちぇっ、見てもらえないか~」


「あ~あ、つまんないの~、見ないんじゃ

こんな恰好でいても仕方ないよね~」



 二人から目を逸らし続けていると、誘うような声は急につまらなそうになり

何やら衣の擦れる音が聞こえてきます


 服の乱れを直してくれているのだと考えた守くんは、

ドキドキした気持ちが少し落ち着くのを感じながら視線を戻しました



「おっぱ・・・、服、戻してくれましたか・・・?

と、とりあえず魔石は・・・、うわっ!?」



 守くんが驚いた声を上げましたが、それも無理からぬことでしょう、

なにせ、ディアさんとエミリーさんは服を着なおすどころか余計に着崩していたのです


 胸元は完全に放り出されており、

下着に包み込まれた豊満な乳房が丸見えとなっていました


 ディアさんが赤色の、エミリーさんが紫色のブラジャーを着けており、

それぞれ細かな花模様が刺繍されています



「あ~、やっとこっち向いた~❤

で、これ見てもまだそんなこと言える~?❤」


「ウチらのおっぱいでかいっしょ?❤ 生は十年早いと思うけど、

下着までなら見せちゃうよ~❤」



 胸を強調するように軽く持ち上げながら

艶めかしい声をかける二人


 その刺激的な光景を思いっきり見てしまった守くんは、

みるみるうちに頬を紅潮させ、そして興奮のあまり思わず鼻血を出してしまいました



「ぶっ! あう・・・、は、鼻血が・・・」


「あっれ~?❤ ちょっとどうしたの~?❤

なんかまた鼻血出てるんですけど~❤」


「前もいきなり出てたよね~?❤

・・・もしかして、これ、見ちゃったから~?❤」


「じゃあ試してみよっか❤ ちょっと揺らしてみよっと❤」


「ほ~らよく見て~❤ あたしたちのおっぱいがたぷたぷ動いてるぞ~❤ うりうり~❤」



 二人は守くんが鼻血を出した原因を確かめるように

持ち上げた豊満な胸を上下に揺らし始めます


 声につられてまた顔を向けてしまったのでしょうか、

守くんの目に巨大なおっぱいがふるふると震える様子が映りました


 とうぜん、そんなものを目の当たりにして平常心でいられるはずもなく、

守くんの鼻からはまたたくさんの血が噴出します



「ぶふっ!! あぅ・・・、ちょ、ちょっと・・・」


「あ~、やっぱり~❤ あの時はおっぱいで顔挟んであげてたから

もしかしてって思ったけど、おっぱいに反応して鼻血でちゃうわけ~?❤ 変なの~❤」


「あはっ❤ おもしろ~い❤ ほらほら~、もっともっと見てごら~ん?❤」



 突然の鼻血は自分たちの胸が原因だと分かり、

ディアさんとエミリーさんは面白がっておっぱいを見せつけ始めました


 ディアさんは両腕で挟むような動きを繰り返し、

エミリーさんは前屈みになりつつ前後に動いて垂れ下がる乳房を揺らします



「ねぇ見て~?❤ ウチのおっぱいむぎゅむぎゅって感じに動いてるよ~?❤

魔石くれたらこうやってお顔挟んであげようかな~?❤」


「こっちも見て~?❤ あたしのおっぱいなんてゆさゆさ揺れてるぞ~❤

魔石をぜ~んぶくれたらこれでどんなサービスしてあげよっかな~?❤」



 二人の度重なるお色気攻撃に、守くんは鼻血が止まらなくなってしまいました


 おまけに見て欲しいと求められているためか

もはや目を逸らすこともできません


 のぼせてしまったかのようにふらふらし始め、

思考力も落ちたことでこう言ってしまいました



「あうぅ・・・、わ、分かりました、あげますから・・・、も、もう・・・、やめて・・・」


「やったぁっ❤ ありがと~❤ じゃあお礼におっぱいでお顔挟んであげる~❤ むにゅ~❤」


「嬉し~❤ じゃああたしもやってあげるね~❤ むぎゅ~❤」


「わぷっ・・・! い、息が・・・」



 とうとう魔石を渡すと約束してしまった守くんは、

二人からご褒美と言わんばかりにおっぱいでお顔をぱふぱふされてしまいます


 刺激的な下着に包まれたとても大きな胸の谷間に頭ごと閉じ込められ、

すっかり何もかもが分からなくなっていきました


 そして、興奮のしすぎと鼻血の出しすぎ、そして呼吸しづらくなったことで

守くんの意識は段々と遠のいていきます



(もう、ダメ・・・、何も考えられない・・・、鼻血も止まらない・・・)


「もうメロメロだね~❤ このままおっぱいに悩殺されちゃえ~❤」


「ほらほら~❤ その年でこんな体験しちゃたらさ~、

もうおっぱいなしじゃ生きていけないっしょ~?❤」


「でも大丈夫~❤ おっぱいなら、お金次第で触らせるくらいしてあげるよ~?❤

これ、ウチの名刺渡しとくね~❤ これ持ってお店に来てくれたらちょっとだけサービスしてあげるからっ❤」


「あたしのもあげちゃおっと❤ はい、ポケットに入れとくね~?❤

お店は本部の裏手にある大きい建物だからすぐ分かるでしょ❤」


「お店って何のことか分かる?❤ 息抜きとかのために、男の人がちょっとだけエッチなことできる素敵な場所だよ?❤

だけどあんまりエロいのは期待しないでね~?❤」


「あれで本部公認の場所だからね❤ あんまり過激なことはできないんだ~❤

できたとしてもしたくないけど❤」



 どうやら、二人はシュクトゥル・セージュとしての活動以外にも

何かのお店に勤めているようですが、今の守くんは何かを考えることなんてできません


 それどころか、お店のお話も名刺を渡されたことも

まるで理解できていませんでした


 頭はすっかり茹だってしまい、そのまま気が遠くなって

二人の胸に挟まれた状態で気絶してしまいます


 それに気付いてもらえたのは、この天国のような時間が終わってからでした・・・



「あれっ? 何か途中から静かになったと思ったら気絶しちゃってる・・・」


「あははっ♪ 鼻血いっぱ~い♪ なんか刺激強すぎたのかな~?♪」


「っぽいかな?♪ ま、幸せそうな顔してるし問題ないでしょ♪

この年でとんだエロガキだね~♪」


「だけどこれだけ色気に弱かったらその分利用できそうじゃない?♪

とりあえずこのままじゃどうにもならないし本部へ運んであげようか」


「そうだね、モンスター退治の終了報告と魔石の譲渡もしてもらわなきゃだし・・・♪

ふふっ♪ 今日は外れしか掴めなかったと思ったらなかなかの当たりだったね♪」


「ね~♪」



 気絶した守くんを余所に、好き放題言いながら

良からぬことを話し続ける二人


 もちろん、その会話を聞いている者は他に誰もいませんでした


 けっきょく守くんはそのまま運ばれ、

街の入口まで戻ってきたころにようやく目を覚まします・・・


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る