わたくし前世を思い出しましたわ!! 【2】

「メルごめんね。メルにも心配かけたよね?」



「お嬢様どうされたのです?いつものお嬢様の喋り方と違うように思うのですが⋯」



ギクッ!!

バレてる?前世の記憶が戻る前と違う事を⋯。

誤魔化さなければ⋯。



「高熱で何日も寝ていたからかも知れませんわ。長い夢を見ていましたもの」



「お嬢様失礼しました。お目覚めになられてからお時間も経っていませんものね。配慮がなく申し訳ありませんでした」



「いいのよメル。それよりお父様とお母様はどうしてるのかしら?」



「旦那様はお仕事されてます。奥様はお休みになられてます。旦那様も奥様もお嬢様のこと心配されてましたよ」


お父様もお母様も娘は私1人のせいか基本的にわたくしに甘いのだ⋯。

だから4日も目覚めなかった私は2人にすごく心配かけたことだろう。



「そうよね⋯。あなたもお部屋に戻って休みなさい。メルの出勤時間はとうに終わっているのだから。時間外までわたくしのそばにいなくてもいいんですのよ?」



「お気遣いありがとうございますお嬢様。それではメルは上がらせてもらいますね。お嬢様お休みなさいませ」




「ええ、おやすみなさいメル」


そうしてメルは去って行った。


危なかったわ⋯もう少しでバレるとこだった⋯。

これからはボロ出さないように気をつけなきゃ!!



「お嬢様!」


ん?誰か私を呼んだかしら?


「お嬢様!先程からお呼びしているのに無視ですか?」と目の前にイケメン執事がいた・・・。



彼はリード・アイルトン

アルベルト家の執事で銀髪に紫の瞳のかなりの美少年ですわ。

8歳からアルベルト家の執事をしているとお父様に聞いたわ。

カレンの4歳上だから11歳

将来かなりのイケメンさんになりそう・・・いやなりますわね!!

まだ11歳なのに色気ありすぎですわリード・・・。


「リード無視してた訳じゃないわ。少し考えごとをしてただけよ」


「そうでしたか。それよりもお身体の調子はどうですか?」


「まだ少し身体だるいけど大丈夫よリード」


「あまり無理をしては駄目ですよお嬢様」


「ええ」


「それでは私は失礼しますね。ちゃんとお身体を休めて下さいねお嬢様」


「ええ。ありがとうおやすみなさいリード」


「おやすみなさいませお嬢様」


そしてリードは去って行った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る