第9話 ストーカーの持ってきた食事

少年は少女にずっと、見られながら木を端にどかくのであった。

「はぁはぁ、なんとか一通り端にどかしたな」と言いながら少年は端に寄せた木に腰をおろした

「なに、見てんだよお前も座ったら」

「名前」

「アイラちゃんも座ったら」

「え、いいのじゃお言葉に甘えて」

と言いながら座るのであった

(にしても、暑いな水筒持ってくれば良かったな)

「ねぇ、私水筒持ってきたからあげるよ」

「ありがとう、じゃもらうよ」

「はい」

「あ、ありがとう…これ俺の水筒だよね」

「うん」

「なんで、俺の水筒がここに」

「私がアーちゃんの部屋に入って取ったからだよ」

「鍵かかっていたよね」

「うん」

「どうやって開けたの」

「(笑)(笑)(笑)秘密」

「そ、そう」

(怖、とは言えせっかく持ってきて貰ったから飲むとするか、ついでに食事も取ろう)

と言い懐からパンを取り出した

(あぁ、ひとりで食べるのはな)

「パン食べる?」

「大丈夫、持ってきてるから」

といい、少女もパンを取り出した

「ねぇ、知ってるここになってる木のみをパンを食べると美味しんだよ」と言いながら木のみをとってパンと食べるのであった

「はい、これアーちゃんの分」

(これ、食って大丈夫なのか?てか、なんでパン持ってんだよ)

少年は恐る恐る木のみを1つ口に入れた

「おいしい…」

「でしょ、これをこうすり潰してパンに塗ると更に美味しいよ」てっ言いながら石で実を潰しパンにつけた

「こう、潰すの?」

「そうそう」

「それをパンに擦り付けて食べてみて」

「うん」

パク

「おいしい」

「でしょ」

(いつもは味気のない昼餉だったがこんなに美味しくなるなんて、でもなんでわざわざ教えてくれたんだろ、いいやつではあると思うけど)

と思いながら昼餉を食べるのであった。

しばらくして昼餉を食べ終わると作業に戻るのであった。

「ごちそう様、美味しかったよ…ありがとう」

「おそまつさま、褒めて貰えるなんて嬉しぃなぁ」

「作業に戻るとするか、お前はどうするんだ…

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