心がこんなに

心がこんなに

頼りないものだったなんて

気づかないまま

ただ夢中で

生きてきたけれど


静かな雨にさえ

凍えてしまうほどに

わたしは弱くなっていた



心がこんなに

覚束おぼつかないものだったなんて

考えもしないまま

ただ必死で

駆け抜けてきたけれど


揺れる梢にすら

怯えてしまうほどに

わたしは臆病になっていた



ああ

心がこんなに寂しいものだったなんて

わたしは知らなかった


ずっと、知らないふりをしていた

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