画集

ゆっくりと慈しむように頁をめくる

この青が、やっぱり好きだと思う

この何気ない一筆ひとふでの繊細なこと

何処かで知っている様な懐かしさ

少女の表情の不思議な静けさ

ああ、視線の先には

何があるのだろうと想像する


時々、無性に絵やイラストをみたくなって

好きな画集やイラスト集を出してくる

文字で言葉で表現することとはまた違って

無数の色や線が、筆によりペンにより

人や風景や、一瞬の情景を描いていく

その不思議に惹かれずにはいられない

切り取られた時間の欠片かけらに魅入る


読むこと、と、みること

どちらも強くわたしを惹き付ける


広げていた画集を閉じながら

余韻に浸る時間は

読み終えた本を閉じて

暫しその世界を漂う時に似ている


愛おしく優しい、ひととき

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る