心の扉

どれだけ大切な人でも

その心の中を完全に知ることはできない

人の思い、は察することはできても

自身にしか入れない扉があるから


あなたはわたしの全てを知らない

わたしもあなたの全てを知らない

わかったつもりでいることは

意外に脆く頼りない


勘違いも行き違いもある

手さぐりで薄闇の中を往くような

もどかしさ、やるせなさ

所詮、人は孤独なものと唇を噛んだり


それでも


違うことは当たり前だから

わかって欲しいと思うから

自分の心の扉を開いてみて

相手の心の扉を、そっとノックしてみる


わたしはわたし、で

あなたはあなた

譲るばかりじゃなくて

押しつけるばかりでもなくて


ねぇ


お互いに違うことを

わかろうとすることから

始められたらいいね


絡まって固結びになってしまってても

ゆっくりでいいから

解いていけたらいいね


そうしたら


一人でも

独りじゃなくなる


そんな気がするんだ

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