「明らかになる265万の使い道」2021年5月30日昼

入力した結果を見ると、見事に月曜と金曜だけだった。


「これ出張がウソってことでいいじゃね?」


『だね~こうも見事に月金とは、、、』


「一部、土日にほかの銀行から引き出して、通知が月曜になってるとこがあるけど」


『あっそっか、休みやし、ほかの銀行だと反映に時間がかかるんだ』


「金曜使って、足らんなくなって追加で土日におろしてる感じ」


『同僚の話だと、競馬をやってるかもなんだよね?』


なんかのシュクショが送られてきた。


『地方競馬だけど、日程表ね』


「分かった見比べるね」


え?思ったまま返事を打ち込む。


「かぶってるよ、怪しいお金の引き出しと競馬の日が、、、」


『え!まじ?』

『あ、ほんとだ』


二人で手分けして競馬の日程をカレンダーに書き込んでいった。




『見事にドンピシャだね、、、』


「だね、、、」


『うん、スゴすぎ、経験者語る』


「たしかに、、、すごいな、こうもドンピシャだと」


『同僚さんって、どうやって金銭感覚を叩き直されたんだろう』


同僚が身を震わせながら言ってたのを思い出す。


「親父超怖い、昭和の頑固おやじらしい」


『じいちゃんだぁ』

『東秋のじいちゃん、超怖かったんだ』


母方の祖父のことだけど、全く想像がつかない。

あのじいちゃんが怖い?

俺とちょうど60歳離れてて、初孫だった俺はすごくかわいがられた記憶しかない。

今82歳、戦争経験者で当時の話を話せるほど、しっかりしてる。



「とりあえず全部、入力し終わった」

「次、出張いつか聞いてる?」


『まだ知らない』


「その次の出張時が分岐点かなたぶん」


『あとね、いつも出張が柳瀬の方って言うんだよ』

『会社が川瀬なのに、川瀬の時もあってもいいんじゃない?』

『でも必ず、柳瀬なんだわ』

『どこまでって聞くと、柳瀬だけで何区までは言わない』


「柳瀬って競馬場あったよね」


『競馬なんて言うわけないじゃん』


「たしかに」


『出張なら普通、社用車を使うよね?』


「自家用車?」


『そう』

『あと、不自然なのが、出張なのに必ずクロックスを履いていくんだよ』


「うわぁ、ガチで競馬に行ってるかも」


『スニーカーじゃない』

『クロックス、仕事する靴じゃないよね?』


「それでか、、、携帯のGPSを切るのはそのためか、、、」


『あとね、私がリフォームするために木材買ってきたときにさ、、、』

『あまりここにお金かけなくてもいいみたいなことをアイツが言ってきた』

『引越ししたら、無駄になるからって』

『自分がどんだけ使ってるんだよ!(※'ω')』

『私の数万なんて可愛いもんじゃん、毎月じゃないし』


ん?彼って書いてないな、、、怒りがこみあげてきたんだろうな、、、

あえて突っ込まないでおこう、、、


それにしてもどこに行ってるのかが、分からないか、、、

なんかいい方法がないかと、ネットの海を泳ぐことにした。

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