思い出
俺は、親元を離れ東京で1人暮らしをしている近藤ヒナト21歳。大学生だ。今は、キングレストランでアルバイトをしている。
「おーい、ヒナト。7番テーブルにハンバーグステーキを持っていってくれ!!」
「かしこまりました!!」
キングレストランは、人気で毎日忙しい。今日は、夜の8時までバイトだ。
「じゃ、先輩。お先に失礼します。」
「はーいお疲れ。」
バイトの帰り道、スマホが鳴った。中学時代に同じバレー部だった山田カルマからだった。
「もしもしカルマ?」
「ヒナトは、バイト終わった?」
「うん、終わって家に帰ってる途中。」
「今から、久しぶりに中学時代のバレー仲間で飲みに行かね?」
「行く行く!!」
「じゃ、駅近くの居酒屋でよろしく。」
「オッケー。」と言って、電話を切った。居酒屋には、タクシーで向かった。
居酒屋に入ると、山田カルマ、青葉シンドウ、内山アキト、本山シュン、西田ヤストが来ていた。
「お待たせ!!」
「遅いぞ、ヒナト。」
「すまん!カルマ。道が混んでてよ。」
「ヒナトの遅刻は昔から変わってないな!ハハハ。」
「うるさいな。お前もだろ?シンドウ。」
「ハハハ。」
「ヒナト、飲み物は何がいい?」と、アキトが聞いた。
「じゃ、ハイボールで!」
「了解。」
数分後、ハイボールが来た。
「乾杯!!」と、飲み会が始まった。
中学時代の思い出を話しながら飲み食いしていった。それからも、酒を飲んでいき、話しは盛り上がっていった。
「あのさ、お前たちって彼女とかいるの?」と、シュンが聞いた。
「俺は、いないな~。」
「まじかよ?!イケメンなカルマが?!」
「うっせぇ、ほっとけ!!そういうヤストはいるのかよ?!」
「いたけど、この前別れた。」
「みんな、いないのかよ!」
「そういうシュンは、どうなんだよ?!」と、シンドウが聞いた。
「俺はいるぜ!とても可愛い彼女がよ!」と、自慢気に写真を見せた。
「お~!!めっちゃ可愛いじゃん!」と、みんなは言った。
「な!そうだろ?」
「そういえば、俺たちバレー部のマネージャーのカリナも、とても可愛いかったな~。」と、シンドウが言った。
「あんなことがなければ、今ごろ結婚してたかもな?なぁ、ヒナト。」と、カルマは肩に腕をまわして言った。
「うっせぇな~。」と、照れくさそうに言った。
小山カリナは、中学1年の頃から付き合っている俺の彼女だ。けど、もうこの世界にはいない。
あれは、今から6年前のこと。山形県鶴亀市にある月光山が噴火して、鶴亀市は火の海となった。その噴火で5000人以上の人々が死んだ。カルマたちは奇跡的に助かったけど、カリナは助からなかった・・・。
もう一度、あいつに会いたい。もし、過去に戻ることができるなら助けたいと思う。
カリナとデートの思い出や一緒に過ごした時間を振り返りながら、歩いて家に帰った。
30分後、家に着いた。相当、酔っていたヒナトは酔い潰れてベッドで眠ってしまった。
寝言で「カリナに会いたい。」と言って、幸せそうに深い眠りについた・・・。
《続く!!》
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