ジクウ

透明な夏の日

 暑い暑い夏の日。

自分の姿を見られる人は、極端に減ってしまった。

あんまり認めたくないけど、自分はいわゆる幽霊とか精霊、それの類。


事故にあった日から、ここから動けない。僕は地縛霊だ。

あれから何年経ったのだろう?街の様子も、友達の顔も、みんな変わった。


『来てくれてありがとう』


もしももう一度、かつての友人と話せたら。

透明な夏の日。あの日の様に、また。

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