独白

 人の心を読めてしまう故に、裏切られたような気持ちになる。


『自意識過剰』『あんたのことなんて、本当はどうでもいいけど』


人間とは基本、醜くて汚い生き物だ。

例え表情や態度に出さなくても知っている。君の考えること全てを。


他人の明るい笑顔を見ると、つい殺したくなる。

この世界は幸せな人間で溢れかえっている。

いっその事、自分の手で世界を終わらせてやろうか?


―それもいいな。


自分が終わるのでは無く。面白い。

そんな事を考える、今日この頃。何も出来ずに人生を終わらせるなら。

数十分後、この学校は爆発するだろう。


自分は独りじゃない、見捨てないでくれる師匠が居る。

彼が待っていてくれる様子を確認したんだ。

失うものは何も無い。後悔はしないだろう。


師匠の表情は見えなかったが、何を考えているかは解った。

生きるために精一杯、今まで苦しかった。


声をかけてくれたのは、彼。

背中を押してくれたのは、師匠。

一緒に居てくれるのも、師匠である彼。


まだ傍に居てくれますか。

独白。

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