タバコの煙
実家に着いたら用事があって車を出している日以外は、最初に車庫に車を入れるところから始まります。
うちの車庫の前、細い私道を挟んだ向かい側に何軒かの店舗付き住宅がありまして、その一軒の方が時々仕事の合間に外にタバコを吸いに出てこられます。顔を合わせたら挨拶したり、ちょっと話したりするぐらいの方で、今朝も私が車を入れていたら出てこられて会釈で挨拶をしました。
いつもさっとタバコを吸ってさっと中に入って仕事に戻られるんですが、今朝は風が強かったせいか、ものすごくタバコの煙が流れてきてびっくりしました。距離的には何十メートルも離れてるわけじゃなく、5メートルぐらいかな、そんなものなんですが、何しろ外だし、いつもはそこまで煙を感じることはありません。風向きがこちらだったようです。
私はタバコを吸いません。二十歳になった頃、吸ってみようかなと思って吸ったことはありますが、元々呼吸器が丈夫でもないですし、体質に合わなかったので試しに吸ったぐらいで本格的に吸うようにはなりませんでした。お酒は飲んでたけどいきなり飲めなくなったし、最近ではコーヒーもあまり飲めなくなってきたので、なんだかすごくそういう嗜好品に嫌われてるような気がしないでもない。
うちは以前は両親そろってタバコを吸っていたので、子どもの頃は自分も大人になったら吸うんだろうなぐらいの意識でした。母の兄弟姉妹は一番上の伯母さん以外全員吸ってましたし、周囲にも吸う人が多かったので、そんなもんだぐらいに捉えてたわけです。
母がタバコをやめたのは、クモ膜下出血で倒れて入院し、手術までの数週間、頭の中で嵐が吹き荒れてるような感じで後ですっぽり記憶が抜け落ちていたような時期と、手術後に自分を取り戻すまでの間にニコチンが抜けたという感じだったんですが、私と一緒でなかなかそういう辛抱のできない人なので、自分の意思では禁煙できてなかったと思います。その点では病気のおかげというべきでしょうね。
偉いなと思うのは父で、あることがきっかけでその日にきっぱりとやめて以来、1本も吸わなくなりました。この意思の固さは我が親ながら本当にすごいなと思って感心したものです。禁煙するぞと言ったわけでもなく、ある時「そういうたらパパ、タバコ吸うてない?」と家族が気がついたらやめてたという感じです。いや、本当にすごいと思います。
もしも私が吸い出してたら、おそらく自分の意思ではやめられなかったでしょうね。そんな意思の強さがあったら、あんなこともこんなことも、うん、どうにかなってただろう。自分の根性のなさに反省。
久しぶりにタバコのにおいを嗅いで、なんとなくそんなことを考えてました。
よし、とりあえずおやつやめないと! でもやめられないー! ないとさびしいんだもーん! お酒もタバコもコーヒーもだめなんだからせめておやつぐらい許してほしい、なんて思うのはだめですかね?
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