そもそもからの問題

 今朝、起きたらネットでちょっとした話題になっていたことで、あまりにあまりだと思ったので書きます。


 私はあまり政治的とか、人の考え方とか信じていることによって違うことに関しては書かないことにしています。なぜかと言うと、そもそも考え方が違う人と言い合ってもどうにもならないだろうと思うからです。ですが、これはあまりにあまり、そもそもの基本的な考え方がおかし過ぎると思ったので書きたいと思います。


 今、日本でも、


「不法滞在」


 が色々な意味で問題になっています。


 そもそも、日本は島国なので、歩いて国境渡って入ってしまった、とかがないため、外から入ってくる人に厳しいことと、そして元々が同じ見た目の人ばかりなので、違う髪や違う肌、違う目の色の人が入ると目立ってしまいます。


 拙作のことで恐縮ですが、私が今メインで書いている「黒のシャンタル」のこの「黒のシャンタル」と呼ばれている人物がまさにこれなんです。元々この国は西洋風ですが、ベースは日本なので、この国の人は全員が黒い髪、黒い瞳、白い肌の人ばかり、そこになぜかいきなり銀の髪、褐色の肌、そして緑の瞳の「生き神」が生まれます。主人公のトーヤは苦労してこの人を連れて国から出るんですが、第二部では戻ってくる時にまたとても苦労します。だって、目立ちすぎるので!


 と、作品の紹介はここまで!


 話は戻って、外の国の人が入ってくるということに本来は過敏と言っていいこの国で、外の国の人が入ってくる時に、色々と問題になることもあります。


 そのあたりのことは、人によって信条とかが色々違うので触れません。


 ただ、今回、ある現役の国会議員の方が言ったこと、これはあまりにあまりだと思うので、


「おかしい!」


 と、声を上げたいと思いました。


 その方はこう言っています。


『親が不法に入国した場合は子どもは救済されない。しかし、難民の人たちは他人のパスポートで来る人が多いことも知ってほしい。』


 は?


 堂々と、


「他人のパスポートで入ってくる人がいる」


 って、これ、仮にも国会議員をやってる人が言っていい言葉ですか? これが通用するのなら、パスポートってなんの意味もないことになります。


 パスポートも保険証も、どちらもその人を証明する大切な物です。それを借りるのが正しいようなこの発言だけは、黙っておられないなと思いました。


 いっそ、難民なのでパスポートを持ってないと言う方がずっと正論かなと思います。


 パスポートではなく保険証ですが、私が知っている人が、お隣の大きな国の人に貸してくれと言われたことがありました。


 言ってきた人は日本人と結婚して日本に住む資格がある人なんですが、その当時は離婚していました。その人のお父さんが日本に観光にやってきて、元気で観光をしてたんですが、そのお父さんと年格好が近いということで、


「日本で診療を受けたいからあなたの保険証を貸して」


 と言われ、驚いて断りました。


 自分の国で病院に行くと高いから、日本の保険証を使って、日本の保険で治療させたいということを堂々と言われたんです。


 これと一緒じゃないですか、パスポートの貸し借りって。顔写真がついてるだけ借りるのは難しいでしょうが、そういうことでしょ?


 その保険証を貸してと言われたお父さんが、もしも日本で急病になったとかなら、百万歩譲って、お金も高いしとつい「貸して」と言ったなら、まだ心情的に分からないではないですが、この方の場合、明らかに今は元気、観光して、日本の美味しいものを食べて元気にしているお父さんを、日本に来たついでに、日本の保険のお金で診療してもらおう、そういう意図でした。


 それと同じにおいを感じました、上の発言は。


 本当の難民なら、パスポートなくて必死で逃げてきた、になるんじゃないかと思います。それを人に借りてって、堂々と言ってるけど、それ、犯罪ですから。そしてその発言を「よし」とする国会議員さん、呆れてしまいました。


 あまりに驚いたもので、私らしくない投稿と分かっていながら、書かずにはいられませんでした。


 もしも、これが一般の人なら、色んな考えの人がいるなで終わらせていたと思いますが、国会議員です、日本の国を動かそうとする立場の人です。こんな考えの人がそんな立場にいいるのかと考えると、とても怖くなりました。

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