青空
いつもなら
カーテンの隙間から差し込む光に
憂鬱になる朝
ぐずぐずとベットの中で身悶える
だけど今朝は
布団を跳ね飛ばしカーテンを全開
空はどんよりとした曇り模様だけど
そんなのは構いやしない
胸の内には抜けるような青空
今日、キミが帰って来る
いつもなら
朝食なんて摂らずに寝ているけれど
キミに会うからキチンとしたくなる
トーストしたパンに半熟の目玉焼き
時計代わりにつけたテレビはじれったくて
久しぶりにアナログの腕時計をじっと見る
じわじわと動く秒針
大丈夫、時間はちゃんと進んでいる
今日の正午に
キミが帰って来る
食器を洗って台所掃除
ベットを整え部屋掃除
そうだ、トイレと風呂も掃除しておこう
だって神様がいるんでしょう?
腕時計をのぞいて驚きテレビを見る
どっちも同じ時刻
じれったくて
部屋をぐるりと一周して服を脱いだ
いつもなら
いや、いつもと同じでいい
いつもと同じ恰好
キミは僕にとって特別な人だから
ずっと会ってなくても
昨日も会ってたように
キミに会うことを
特別なことにしたくない
垂れこめた雲から雨が降ってきそうだけど
外の天気なんて関係ない
季節は移ろい天気は変わるけど
僕の胸の内は変わらない
抜けるような青空にはひとかけらの雲もない
まだぜんぜん早いけど駅に行こう
入場券を買ってホームで待とう
そしてホームのベンチに座ってゆっくり考える
僕が思っていることを
僕がキミに伝えたい言葉を
そして
これをキミに渡すタイミングを
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