茶番ですわ

「通りすがりのJKが、わたしのことをキモいと……」


「ほう、そんなJKのことを、あなたはどう思うのですか?」


「……」


「……」


「なんてかわいいJKなんだ!」


「よしっ!」


「アザゼラお姉さま、茶番ですわ」


「シェミーが思うに、被害妄想ですわ」


「こうして朽木を操り、わたしの意のままに動く生体兵器へと改造するのです」


「朽木ボーグ」


「嫌なボーグです」


「本編はよ」


「面接はなんとか無事に終わったものの、手ごたえが微妙でモヤモヤしております」


「落ちても次へ行けばいいじゃん」


「ポジティブ」


「かれこれ一年以上就活をしている気が」


「人手不足ってホンマなの?」


「即戦力に限ります」


 朽木、へこむ。


「背中が90度に」


「ハンコックの逆バージョンか」


「へこみすぎてもはや見下している?」


「わけわかめ」


「へばりついてこその朽木でしょう」


「何が? ねえ?」


「自分で自分を慰める回か」


「どういう意味で? ねえ?」


「泣きながらしていそうです」


「殺し屋1か」


「絵を描いていたらなんとか回復してきました」


「小説を書け~」


「腕が3組ほしいです」


「アシュラマンか」


「またへんなこと考えてるだろ」


「サタナエラだけ描いてもらって嫉妬を禁じえません」


「ピカソがウ〇コを描いたらああなります」


「どういう意味? ねえ?」


「じゃあクサヤで」


「謝れ~」


「なんだかんだで生存しているだけマシですね」


「やれやれですわ」


「さて、悩んでいる暇があるなら動きましょう」


「腰を?」


「コラ」


「なかとさんの作品を読んで元気も出てきたし、まったり何か創作しましょう」


「おおう!?」


「先生、ぜひこのサッチーめの絵の続きを」


「露骨!」


「急に腰の低くなるサタナエラお姉さまです」


「ちょうどいい低さやでえ」


 朽木、飛ぶ。


「ババア相手に発情してんじゃあねえぞ」


「てめえにゃ負けるよ」


 サタナエラ、さらに飛ぶ。


「シェミーが思うに、8億歳ですわ」


 シェミー、潜る。


「こうしてこのアザゼラだけが残ったわけですか。さもありなん」


 ……


「暇なのでわたしもいなくなりますか」


 そして誰もいなくなったのである。


 あとには虚空だけが残った(安吾先生に謝れ)


「ほう、ではいったい誰が、この小説の主役を務めるのですか?」


「アザゼラお姉さま~っ!?」


「パラレルワールドでみんな復活です」


「七瀬再びか~」


「筒井先生にも謝れ」


「わしゃつつもたせかいの?」


「てめえは復活せんでよい」


「ほげえ」


「無事に一周したところで幕引きにしますか」


「一周回って若返ったことに」


「通りません」


「ばっか・も~ん!」


「終わりましょう、そして作るのです」


「ジュニアを?」


「相手がいねえだろ」


「しゅん」


「せ~の」


「ほほほほほ!」


 負けそうになってはいたものの、愛の力で(?)復活したわたしなのです。


 マーラーの復活でも聴きましょう、わはは。

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