手紙
すなさと
拝啓
遙か遠く この青空を仰ぎ見る大切なあなたへ
覚えていますか
子供のころ無心になって遊んだ記憶
優しい母の前で泣いた思い出
忘れましたか
理由もなく悲しくなった雨の日
厳しい父が見せた笑顔
だから聞かせてください
あなたの声
あなたの言葉
この青空にあなたは何を思い
何を願うでしょう
だから聞いてください
私の声
私の言葉
この青空に私はあなたを思い
あなたの笑顔を願うでしょう
人の思いは空を超え
大切な人へと降り注ぐ
私は私の思いを風にのせ
あなたの元へ贈りましょう
感じますか
私が踏みしめる大地の暖かさ
私が誰かを抱きしめる音
私の鼓動
私のすべて
感じてくれますか
私が生きているということ
私が懸命に生き抜いているということ
あなたは誰ですか
教えてください
あなたが見る夢の暖かさ
あなたが誰かに抱きしめられる音
あなたの息づかい
あなたのすべて
教えてくれますか
あなたが生きているということ
きっと懸命に生き抜いているということ
この青空をどこかで仰ぎ見ている大切なあなたへ
まだ見ぬ大切なあなたへ
ささやかな私の言葉を贈ります
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