1話から10話

傾いた家

「やすえさん。襟足がピンとはねるのが気になる感じですね?」


「そうなのよー 後ね、右側が櫛でといても跳ねて仕方がないの」


「そこをなんとかしてほしいという感じでしょうか?」


「そうね。よろしくね」


「はい。では、全体的にスッキリさせつつまとまるように切って行きますね」


「よろしくー」



一人の青年は、石の椅子に座ってもらっているやすえさんと呼ぶ人物の髪を手慣れた様子で触る。


今のやすえさんの髪の毛は大分切っていないのか、毛先にばらつきがあり量も多い。年齢独特の髪のジリツキを感じる。変な部分にふくらみが出て、もっさりしている印象だった。



「では、切って行きますね」


「よろしくね、雨夜くん」



雨夜と呼ばれた青年は、腰に巻いている髪の毛を切るハサミなどを入れている専用のケースーーーシザーケースからダックカールクリップを三本取り出し、三本ともお腹近くの左襟につける。


そして櫛ーーーコームとシザーを取り出し、早速正中線で二つに分ける。


右側をコームでといて分け、左側の襟足近くを左斜め下に分けて上をダックカールクリップで止める。


右側も同じような形に分け、準備が整う。



「今日は寒いのに来てくれてありがとうね」


「いえ、とんでもございません。こちらこそお世話になります」


「よろしくね、おばちゃん」


「はいはいよろしくー この辺はとても田舎だから、人と出会うことも珍しいんよー」


「そうなんですね」



コームで髪の毛をきちんととき、手前に引き出す。コームを右手から左手に持ち替え、髪の毛を左手で挟み、1、2、3切る。


まずはヘアースタイルの土台となる部分を作っていくので、綺麗に切っていく。



「暖炉もね、いっぱい炊いてたら薪が少なくなってねー」


「やっぱり使ったらなくなって行きますもんねー」


「そうなのよー 最近は本当に寒いから。どうしても我慢できなくて、炊いてしまうんよねー」



やすえさんが笑うと、つられて雨夜も穏やかに笑った。


右側も同じ手順で切って行き、少し上を分けてまたダックカールクリップで止める。


そして、下の髪の毛の長さに合わせるように、少し角度をつけて切っていく。


一つ一つの工程を大切に、そして確実にこなしていく。



「そういえば、最近この辺で奇妙なことが起きたみたいよ?」


「そうなんですね」



雨夜が相槌を打つと、やすえさんはその奇妙なことについて教えてくれた。



「この先に一人で暮らしてるおばあちゃんがいるんだけど、そこの家がある日から急に傾いたそうなのよ」


「傾いた?」「どんなふうに?」


「そう。柱が折れたとかそういうことじゃないらしいんだけど、床とかも斜めになったんですって」


「それはとっても不思議なことですね」


「そうなのよ。だからね、もしその前を通ることがあったら何が起きるかわからないから、気をつけてね」


「はい、わかりました」「忠告ありがとね、おばちゃん」



二人がそういうと、やすえさんはふわっと笑顔を浮かべた。



ーーーーー



「後で昨日作ったスープも食べるかい?」


「いただきます」



雨夜はニコッとした。



「私の座らせてもらっている石さんもどうだい?」


「僕は食べれないからいいよ、気にしないで」



やすえさんの優しさを、余石は感情を感じさせない声で断った。



「そうかいそうかい」



やすえさんはにこやかだった。


そうして後ろは切り終わったので、サイドの部分に入っていく。


まばらになっている髪の毛を綺麗にとかし、綺麗に分ける。



「素敵になりそうです」



雨夜がそう言うと、



「嬉しいわ」



やすえさんはとても嬉しそうだった。


後ろとヘアースタイルが揃うように、髪の毛が前下がりになるように切っていく。ただ、少しふわっとした髪の毛なので、引っ張って切らないように気をつけながら丁寧に切っていく。



「おばちゃん、いつも髪の毛はどうやって切っていたの?」


「あら、石さんはそんなことに興味がおありなのかい?」


「いや、無いけど。なんとなく」


「そうかい。そこにある薪を割るために使っているやつだよ」


「へえ、そうなんだ。教えてくれてありがとね」



雨夜はちらっとやすえさんが指差した方を見てみると、暖炉に立てかけられるように鉈が置いてあった。



「毛先がばらついていたのも、なんだかわかります」


「そう? さすがプロの美容師さんね」


「いえ、まだまだです」


「そう、雨夜はまだまだなんだよ」



お互いに笑いあった。


そうしてベースのカットが終わったところで、間引きに入る。


ハサミを普通のハサミからすきバサミに持ち替え、下から不必要な部分を見極めてすいていく。全ての部分を梳いてしまうと静電気などで広がる可能性があるため、表面は避けながら丁寧に断ち切っていく。


その間、やすえさんはしずかに目を瞑っていた。


最後に引き出し、毛先をとがらせるように間引く。



ーーーーー



「やすえさん、終わりましたよ」


「終わったよ、おばちゃん」


「んあ? ああ、終わったのかい。完全に寝てたねー あら、目を瞑っているうちにいつのまにかとってもスッキリしてるわ。ありがとう」



やすえさんの幸せそうな表情を見て、雨夜も嬉しくなった。



「それじゃあご飯の時間にしましょうか」


「はい、宜しくお願いします。スープ楽しみです」


雨夜は切った髪の毛をまとめ、やすえさんに確認し、ゴミ箱に捨てる。そして晩御飯の用意されるであろう木のテーブルにゆっくりと腰掛けた。



ーーーーー



「とてもよくしてくれたね。僕は嬉しいよ」


「そう、それは良かった」



二階に使っていない部屋があるとのことだったので、そこで休ませてもらうことにした。お孫さんが使っていたのだそうだけど、出ていってしまったので今は使っていないらしい。



「そしてここはとっても綺麗だ」


「埃ひとつないもんね」


「そう、後、温かい」


「体が?」


「心が」


「そう」


「雨夜がそうなんだったら、そうなんだろうね」


「そうなんだよ。それと」



雨夜は布団に入る前に、余石にひとつ話をしておく。余石は表情を変えずに、そこにただ佇んでいた。



「そういうことだから宜しくね。おやすみ、余石」


「了解。おやすみ、雨夜」



そうして夜は更けていく。



ーーーーー



「あら、雪が強くなってきたみたいねぇ。もう少し出る時間をずらすかい?」


「ありがとうございます。ですが、僕はもう行きたいと思っているので、行かせていただきます」


「気持ちだけもらっとくね、おばちゃん」


「そう? 旅人さんがそうしたいならそうするべきね」



そう言いながら彼女は、雨夜たちに旅路は大変だからと少しの食料と水を分けてくれた。雨夜はそれを両手でありがたく受け取ると、笑顔で笑いジワのいっぱいな彼女にお礼をいった。彼女はさらに笑顔を深めた。



「それでは」「じゃあね、おばちゃん」


「またね。旅人の美容師さん」



僕たちが見えなくなるまで、彼女は手を振ってくれた。



ーーーーー



けもの道。雪がだんだんと強くなっていき、周りにある並んでいるのかもよくわからない大きな木にだんだんと雪が積もっていく。視界は狭まり、霞んできた。



「余石にもたくさん雪が積もっているね。面白い」


「面白いじゃないよ。こっちはとっても寒いんだよ? 雨夜が早く出ようとかいったからだよ、これは」


「いや、だってあのタイミングで出たかったんだもん」


「命を大事にしようよ」


「それもそうだね。体温が奪われて体が動かなくなったら大変だから、一度どこかに避難をしよう」



雨夜は両手で美容道具一式を濡らさないようにしながら、なんとか雨風をしのげるところがないかを探そうとした、が。すると、一つの囲いのようなものが姿を表した。


その囲いの前には一つの棒。上に丸い円盤のようなものがついていて、そこにも雪が積もっていた。



「あそこに避難しよう」


「そうだね、早く避難をしよう。体が寒いよ、雨夜」


「余石は体温ないでしょ。早くいくよ。風が強いから、気をつけていこう」



雪は容赦なく雨夜の体温を奪っていく。上に羽織っているものも徐々に濡れていき、余計に体温を下げた。


そんな中なんとかその囲いのようなものの近くに来ることができた。



「……人?」



雨夜は自分の視界を疑い、一度目をこする。だが、そこには人がいた。小さい姿をしている。



「余石、あれ」


「ああ、あれは妖ものだね」



妖ものーーーこの世に生きていないものが、その囲いのようなところにいると、余石が淡々とした口調で説明する。だが、雨夜は少しも驚かなかった。むしろ安心したような表情で。



「君はどこの妖ものだい?」



囲いのようなところについた雨夜は、小学生に話しかける大人のようにすっと話しかけた。


女の子はこちらを全く向きもせず、



「わからない、わからない、わからない、わからない」



ひたすらにわからないと、呪文のように唱え続ける。そしてその表情は、悲しみに溢れていた。


少女は、少女によく似合う赤をベースに和柄の散りばめられた着物を着ていた。そしてその柄を隠すように、少女の髪の毛は乱雑に伸びていた。



「余石、この子」


「うん、『厄』を抱えているね」



二人には、普通の人が見えない『何か』が見えていた。


すると二人は、いつもの景色を見るように、いつも会っている人に会っている時のような雰囲気でその子にこういった。



「ここに座りなさい」「僕に座りなよ」



そう言った瞬間、余石の周りに青色のオーロラに似た何かがでる。すると少女は、「わからない」と唱え続けながら余石に座った。



ーーーーー



瞬間、世界が変わる。



ーーーーー




「ふう、寒くて凍結しそうだったよ」


「僕がいなかったら雨夜死んでたよ、多分。タイミングは気をつけてよね」


「了解」


「うう…… 悲しいよ。わからないよ」



先ほどまでわからないと言っていたぐずっていた少女が泣き止み、少女から別の言葉が発せられる。



「ここは、どこ?」



少女がいた場所は、明らかに先ほどとは違う環境だった。風はなく、吹雪いてもいない。


代わりに少女の目の前には少女の上半身全体を写す鏡がある。



「え、誰?」



少女が鏡に手を触れそうになると、雨夜はその手をそっととり、少女の動きを制止した。



「いけないよ、鏡が汚れちゃう」


「鏡? ということは、私?」


「そう、この鏡に映っているのは君と雨夜っていう美容師だよ」


「あと僕」


「椅子が喋ったの? 変なの」


「いや、変じゃないよ。初対面で失礼だな。椅子だって喋るよ、妖ものだもの。余石」


「それ、どこかの詩人みたいだね、余石」


「でしょ」


「ねえ、なんで私は話ができるの? なんで私は知らない人と話ししてるの?」



少女は学校の先生に質問するかのようにして、雨夜に話しかけた。



「まずは一つ目の質問の答えから言っていくね」


「うん」



少女は、余石にきちんと座り直して鏡越しに雨夜の話を聞く。



「こちら側の人間とあちら側の妖ものが話をすることは本当はできないんだけど」


「うん」


「今君が座っている余石っていう妖ものが、人間と妖ものとの間を取り持ってくれるんだよ」


「難しいよ、どういうこと?」


「えっとね、簡単にいうと」


「外国の言葉をわかるようにしてくれる人って感じ」



雨夜は少し難しく話をしようとしているところを、余石が簡単に言い直し、



「わかった! 余石さんありがとう!」


「どういたしまして」



雨夜は感謝されることなく、余石は表情変えずに礼を言う。



「まずは君のお名前を聞いてもいいかな? ずっと君って呼びたくないから」



雨夜がそう言うと、少女は少し笑顔になって、自分の名前を言った。



「えっとね、私はね、座敷童だよ!」


「座敷童ちゃんだね、よろしくね」「よろしくー」


「よろしくね!」



雨夜と少女は笑顔になった。



「よし、それじゃあ二つ目の質問は施術しながら聞いていくね」


「今から何をするの?」



少女がそう聞くと、雨夜がそんなことは当たり前だと言わんばかりの口調でこう言った。



「座敷童ちゃんの髪の毛を切って、スッキリさせるんだよ」



ーーーーー



「さあ、少し冷たいかもしれないけど濡らしていくね」


「うん」



雨夜は道具のたくさん準備されているワゴン台から霧吹きをとり、座敷童の髪の毛にふりかける。髪の量が多いので、濡らすのに少し時間がかかる。



「ねえ、私はなんで知らない人と話をしているの?」


「そうだね、答えていくね」



濡らした髪の毛を櫛で丁寧に整えていく。



「僕は人間なんだけど、妖ものが見えるんだよ」


「見えるの?」


「うん、そして話もできる」


「そうなんだ!」



少女は納得したように笑顔になった。



「じゃあ、切っていくよ」


「うん!」



雨夜はキャスター付きの椅子に腰掛けると、少し離れて座敷童の髪の毛の全体を見渡す。見続けていると、少しずついらない髪の毛が見えてくる。



「ーーー見えた」



そう呟くと雨夜はシザーケースから、対妖もの専用シザー『青ネギ』を取り出し、同時に櫛を右手に持つ。


青く光り輝く『青ネギ』は、妖艶な雰囲気を持つひとつ変わった一品。


雨夜は後頭部から施術を始めていく。髪の毛が多いので、細かく分けてやっていく。



「ねえ、座敷童」


「なあに、余石さん」


「君はなんであんなところで泣いていたんだい? 何処かに居つかないのかい?」


「えっとね、それはね」



座敷童が少し下を向いているすきに、雨夜は首筋に沿って髪の毛が浮かないようにまっすぐカットしていく。


次の毛束を下ろし、わけ、ダックカールクリップで止める。


そして、初めに切った髪の毛よりも少しだけ長くして切っていく。



「わからなくなったの?」


「わからなくなったんだ」


「そう!」



座敷童は笑顔で言う。雨夜もそれにおうむ返しをし、会話の続きを待つ。



「私のいた家がね、わからなくなったの! だからね、泣いてたの」



座敷童が、今度は泣きべそをかきそうな表情になる。



「帰り道がわからなくなったってこと?」


「そう!」



次の毛束も下ろし、毛先が重なるように切っていく。そしてサイドに移動し、また分けていく。



「雨夜、多分だけどこの子、好奇心で出てきてしまったみたいだね」


「そうか、好奇心か。仕方がないね」


「このままだとこの子、帰れないかも」


「そうだね、なんとかしないと」



雨夜は場所がわかるかと座敷童に尋ねるが、わからないとのこと。



「そりゃ、わかってたらもうとっくに帰ってるよ」



余石の言う通りだった。


左サイドを同じように切り終わり、右側に移る。


右側も左サイドと同じ長さになるように鏡で見ながら、切っていく。


座敷童が首を傾けたりして遊び始めそうになったので、なんとかそれを阻止して切っていく。



「あ、そうだ雨夜。座敷童はどんな妖ものか知ってるかい?」


「あれでしょ? 家にいたらその家がとても幸せになるとかならないとか」


「そうだね、そうだよ。じゃあ、その座敷童がいなくなった時はどうなると思う?」


「不思議なことを聞いてくるね。そんなことは考えたこともなかったよ」



雨夜は右サイドを左サイドと同じように切り終わり、席の下にあるコンセントに差し込み、ドライヤーで座敷童の髪の毛を乾かし始める。



「んあいこれ? 気持ちいいねー」



座敷童はとても心地好さそうな表情をしていた。



「ほら、下を見てごらん」



雨夜は座敷童にそう言うと、下を見た座敷童が驚愕の表情をする。



「私の髪の毛なの?」


「そうだよ、君の悲しみがこれだけの髪を伸ばしたんだよ」



そうして乾かし終わり、雨夜はいらないところを間引いていく。



「余石、さっきの話の続き」


「了解。いなくなった時はね」



余石は少しためてから、こう言った。



「その家が傾くみたい」



ーーーーー



「さあ、できたよ」


「ふわあー 眠たい」



目をこすりながら座敷童は雨夜に後ろの髪の状態を見せてもらう。ものすごく笑顔になった。


乱雑に伸びていた髪の毛はスッキリと首元で一線に揃えられ、綺麗なツヤも出ている。


そこに『厄』は一つも残っていなかった。



「スッキリー」


「そうだねー」



お互いに笑いあった。



「さあ、座敷童。その席から立って」


「うん、わかった!」



その指示に座敷童が従い立ち上がると、急に景色が変わる。



ーーーーー



「やっぱり寒いな、こっちは」


「当たり前だよ、雪が降ってるもん」



先ほどの囲いのようなところに戻っていた。



「気持ちいい、気持ちいい」



座敷童の言葉が変わった。



「さあ、君の家に行こうか。『傾いた家』に」


「気持ちいい、気持ちいい」



座敷童はコクっとうなずいた。その表情は笑顔に溢れていた。



ーーーーー



「ここ、ここ」



雪の弱まったけもの道を歩き、一つの家に到着した。人里離れた場所にあるこの家は、傾いていた。


座敷童は雨夜の手を離れ、そしてその家にスーッと入っていく。すると、その家の傾きが徐々に治っていき、やがてその傾きはなくなった。



「まさか座敷童がいないから傾いていたなんてね。しかも物理的に」


「雨夜、ここだってよくわかったね。頭いいじゃん」


「いや、余石が座敷童について少し教えてくれなかったらわからなかったよ。ありがとう」


「少しじゃないよ、全部だよ」


「まあ、そこの細かいところはいいじゃない。ありがとね」



余石は返事をしなかった。



「さあ、行こうか」



そうして雨夜と余石がその家を離れようとすると、中から人が一人こちらに向かって走ってくる。途中でこけ、手に持っていた何かを落とした。



「大丈夫ですか?」



そう言うとその人は大丈夫と言い、立ち上がった後ものを拾い集める。雨夜もそれを手伝った。



「ありがとう」



その人は、雨夜に向かってそう言った。そして拾い集めたばかりの何かを渡し、家の中に去っていった。



「なんだろう?」



雨夜はその小鼓を開けると、少しの干し柿とおかっぱ頭の小さな日本人形が入っていた。



「なんであの人には何もしてないのに、こんなものをくれたんだろうね」



余石が文章を読むようにそう言うと、雨夜はこう答えた。



「さあね」


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