(二)-7
「あら、キイちゃんじゃない。いらっしゃい!」
ソファーに座っている「女性」がそう声を上げて立ち上がった。
カウンターにいる「女性」はまっすぐこちらを見ているだけだった。
「ほらほら、エリーママ、娘さんがいらしたわよ」
「女性」はエリーに向かってそう言いながら、私の方へ来た。「久しぶりじゃない、元気してた?」といいながら、私の手を取り、カウンターのところへ引っ張ってきて、私をカウンター席に座らせた。
(続く)
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