(二)-5
私は意を決し、ドアを開けた。
「いらっしゃい」と中から裏返った感じの声が聞こえた。
店に一歩入った。部屋はそう広くはなかった。左側にカウンター席があり、右側には一人掛けのソファーが対面で置かれているテーブル席が二つあった。
カウンターの向こう側でお酒の瓶が並ぶ棚に背を向けた一人と、テーブル席のソファーにこっちを向いて座っている人の、合計二人がいた。
その二人とも、きらびやかなドレスを着ていた。スパンコールをあしらっているようだ。古い歌ばかりを流す公共放送の歌謡番組に出てきそうな衣装だった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます