第20話

あなたが3歳になると、だいぶお話が上手になってきた。


ついに「やだ」を覚えた。


ママは、朝、保育園にあなたを連れていく時に、


「やだ」が出ると、本気で怒ってしまう。


いけないって分かっているし、でも、会社に遅刻しちゃうから。


その分、早く起きて、しっかりと準備してあげればいいだけだし、


パパはいつも早起きで、6時には一人でお家を出るのに、


ママはいつも朝が遅くて、全然起きれないし、


あなたのご機嫌もとってあげられない、余裕がない。


あなたは、まだ10kgにも満たない小さな身体で、


精一杯、お姉さんをして、お手伝いしたり、猫に餌をあげたりしていたし、


逆に、言葉では、子供らしいわがままを言うようになってた。


パパはママよりも困ってたわ。


パパは甘いから、あなたに厳しくできないし、相変わらず泣き虫だったから。


まったく!


あなたが、ジュース買ってだの、うさぎさんの歯ブラシ買ってだの、


駄々をこねたり、パパが作ったご飯は食べないって言ったりして、


パパを困らせていたみたいよ。


そうするとね、パパは、「自分が悪い」って言うの。


「パパが毎日お家にいないから」だって。


まったく!


パパはいつまでたっても、変わらないのよ。


ロマンチストで、ママは、現実で手一杯なのに。


いっつも余裕があるの。それがママは腹が立つ。


あなたは、すぐ、パパに甘えるし、


保育園のことや、ご飯を毎日作っているのはママなのにって。


でも、パパには、パパの言い分があるのよね。


それはまた次回書くわね。

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