第152話 燻る
燻ってんだよ
腹の底でふつふつと
叫びたいくらいに
ひたすら強い思いが
それなのになぜか
肝心の言葉にできない
吐き出したいのに
何もまとまらなくて
言葉の欠片たちが
ぽつぽつ腹に溜まりだす
煮えたぎる言葉の渦が
体の奥底を焦がしていく
その熱を解き放て
朽ち果てる前に
低い唸り声が漏れ始める
声にならない声
吐き出せない苦しさに
涙が溢れる
それでも声を、言葉を。
願い求め望み祈る
溢れるまではもう一歩だ
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