第133話 手のひら


どんな宝物よりも

大切に握りしめたキャンディ

キラキラした赤色を

嬉しそうに光にかざした


不安や恐怖から守るため

力強く繋いだ手は

思いのほかあたたかくて

見つめあって微笑んだ


その小さい手のひらは

いつか何かを掴むだろうか 

その柔らかな手のひらに

たくさんの愛を込めて

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