第122話 十四日月


夕焼けの赤がほどけて

東の雲まで染まる頃

顔を出した白い月は

少しずつ輝き始める


このまま夜を見つめて

朝までのんびり過ごそうか

空を駆け上がる月は

柔らかな母のような顔で


夜に転がっている

残酷も恐怖も全部

そっと飲み込んだまま

闇を照らし続ける

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