第109話 始まりの日


始まりの日は風の冷たい朝だった


過ぎた時は振り返ることもなく

遠く遠く流れてゆく

目の前にあるのは新しい日々と

キンと冷えた冬の空気


ほんの少し眠い目をこすりながら

そんな風を受けて立つ

透き通るような風の匂い

私は今日もここに立っている


始まりの日は風の冷たい朝だった                                  

そしてまた、一年が始まる

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