第56話 言葉のカケラ



言葉のカケラを空へと還す


どこまでも透明な青の底


切り落とされた断片が


ふよふよと溜まっていく


命を与えられなかった


言葉の切れ端たち


悼むように惜しむように


そっと空へと開放する


いつかはこの世界を照らす


何かに生まれ変わると信じて

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