プロット置き場

プロットVer1.0

■HERO IN THE HeLaw!

 長物守


■概要

 近未来、パンデミックによる遺伝子変異体……「超人」と呼ばれる人種が生まれ時代に、ヒーローとロボットが大暴れするSFラブコメです。

 ヒーローとヴィランという非日常が、日常化した西暦2045年。

 ただの一般人の少年が、最強のヒーローロボに恋をした。

 その無敵の美少女型ロボは、実は……「中の人」が存在したのだ!?

 無能力でも一般人でも、ヒーローになれる存在、それがロボットなのだ!?


■設定

・世界観

 コロナ禍を乗り越えた西暦2045年が舞台。世界的なパンデミックは、一億人に一人という遺伝子変異体……特殊能力と頑強な肉体を持つ「超人」を生み出していた。超人はヒーローとヴィランに分かれ、今もあちこちで活躍している。

 しかし、ヒーローは超人条約により、自然災害や事故、ヴィランの事件にしか介入できない。そんな世界で、一般人の主人公はロボットに乗って本当のヒーローを目指す!


・超人(ヒーロー&ヴィラン)

 ウィルスによる遺伝子変異で生まれた、新たな人類。それぞれが一つ、特殊な能力を持っている。また、常人より高い身体能力を誇る。超人は国際超人機関に登録し、超人条約に制限されながら生きている。それを拒否し犯罪に走る者をヴィランと呼んでいる。

 また、合法超人は全員、首に超人を現すチョーカーをつけている。


・ローダボット

 通称「ローダー」と呼ばれる、全高10m前後の人型ロボット。法的には「二脚車両」という扱いで、ナンバーもあれば運転免許も必要。元々はコロナ禍の人手不足を補うために生まれたパワーアシストスーツ(完全密閉型の感染対策済み)から進化した乗り物である。メーカーや用途によって、様々なタイプがある。

 既存のコンテンツで一番近いのは「機動警察パトレイバー」という感じ。


■キャラクター

・飛鳥狼流(アスカロウル)

 ロボットが大好きな一般人の高校二年生。ヒーローについても詳しく、ナンバーワンヒーローである女性型ロボ、メイデンハートの大ファンである。しかし、世間的には自律型のヒーローロボだと思われているメイデンハートに「中の人」、それも美少女が入っていると知ってしまう。学園ではローダー同好会に所属。


・柊真心(ヒイラギマコロ)

 ロボットヒーロー、メイデンハートの中の人。実は一般人なのだが、ヒーローだった父の言いなりでヒーローをやっている。偶然正体を狼流に見られてしまい、それが縁となって彼に接近してゆく。自我が希薄だが感情や情緒はある、しかし表現が苦手。狼流を通して、ヒーローとはなにかを探し求めるようになる。


・アイネ・ガーシュタイン

 主人公を「少年」と呼ぶ先輩の少女で、高校三年生。いつも真っ赤なマフラーをしていて、口元(というか首元)を隠している。実は超人で、専用のチョーカーで能力を封印して一般人として暮らしている。飄々としてて、主人公を試すように、おちょくるように接してくる。メガネ美人で天才肌のローダー同好会会長。


・張蘭緋(チャンランフェイ)

 主人公を「先輩」と呼ぶ高校一年生の少女。ロボット部の部員なのだが、ちょくちょくローダー同好会を手伝いに来ている。ロボットの手(マニュピレーター)フェチ。ワンコ系後輩キャラで、主人公のことを慕っている。ロボット部は大きな部で、全国大会で何度も優勝してる。


・柊鉄之心(ヒイラギテツノシン)

 かつてヒーローだったが、条約違反(人助け)を犯し追放されている。ほぼ闇落ちしてて、ヴィランにしか対応しないヒーローと条約に復讐を画策。自分の一人娘を「条約だけを守る完璧なヒーロー」として、メイデンハートに仕立て上げた。本当は自律型のヒーローロボを作っていたが、どうしても技術的に無理だった。ロボットには人の心が乗ってこそ! という狼流と対立するラスボス。


■あらすじ

 狼流は登校途中、ヒーローとヴィランの空中線に遭遇する。複数のヒーローが活躍していたが、一番目立っていたのは狼流のイチオシヒーロー、メイデンハートだった。しかし、逃げるヴィランを他のヒーローが追う中、何故かメイデンハートはビルの影へと降りて消える。それを一人追った狼流は、意外なものを見てしまった!

 そこには、メイデンハートが割れて開き、そこから出て捨て犬に近付く裸の少女がいたのだった。


 メイデンハートは自律型のヒーローロボ、現代の科学技術を超越した存在だと思われていた。だが、実際には「中に女の子が入ったパワードスーツ」だったのだ。世界で唯一、その真実を知ってしまい混乱する狼流。それでも、放課後のローダー同好会でアイネ&蘭緋とせっせと機体を整備する。

 因みに例の捨て犬は、結局狼流が拾ってきて同好会で飼うことになった。

 実はこれから、自動車部とドラッグレースで勝負する予定である。

 そんな時、突然狼流たちの前に例の「中の人」な少女が現れた。彼女はどこか儚げで寡黙で、感情や情緒を感じさせない……まるで一昔前のアンドロイドだ。だが、そんな彼女に狼流は、犬が無事なこと、ちゃんと飼うことを伝える。そして、自動車部とのドラッグレースを見ていくように誘うのだった。

 自動車部が復活させた大昔のガソリン車vs狼流が乗る二足走行のローダー、スピード勝負。僅差で敗北を喫するが、少女には楽しんでもらえたようだ。だが、柊真心と名乗った彼女は、ヴィランを察知するや戦いに赴こうとする。空から飛来するメイデンハートのスーツ、しかしこのままでは正体が……そこで狼流は、ローダーの両手で真心を持って移動し、手の中に隠して装着してもらうのだった。


 次の日、ネットのニュースで真心ことメイデンハートの大活躍を知る狼流。メイデンハートは無敵のナンバーワンヒーロー、超人の頂点に立つ存在だ。だが、ロボットだからアンチも多く「だって機械だしな」「反則だよ、反則」という者もいる。

 だが、その中にはただの一般人、普通の女の子が入っているのだ。

 改めて狼流は、その事実に夢を刺激される。

 狼流はローダボットを使って、ヒーローが対処できない人助けをしたいと思っていた。一般人でもヒーローになれる、それがロボットなのだと彼は確信している。

 そんな彼は、同好会の活動の一貫でボランティアに来ていた。日曜のフリーマーケット会場での、子供相手のローダボット体験会だ。そこで狼流は奇妙な男に出会う。技術者らしくローダボットにも詳しいその男は、柊鉄之心と名乗った。

 意気投合する狼流と鉄之心。

 しかし、そんなフリーマーケットの会場で事件が起こった。

 出品されていた骨董品が盗まれ、犯人が逃走したのだ。

 一般人の犯罪には、ヒーローは介入してこない。

 急いで狼流は、ローダボットで犯人の車を追う。機種によっては脚部にタイヤと動力があるが、二足歩行に強いこだわりを持つ同好会の機体は走るしかない。

 なんとか取り押さえることができたが、ヒーローはヴィラン犯罪と災害以外にはノータッチ、そういう世の中の決まりに疑問を口にする。それを鉄之心は大きく頷き受け止めるのだった。


 後日、見込みのある少年だと言われて狼流は鉄之心の自宅に招かれる。そこでまた、真心と再会した。なんと、鉄之心は真心の父親だったのだ。そして明かされる、メイデンハートの真実……本来、自律型のヒーローロボとして完成する筈だったが、技術的な無理があった。そこで急遽、愛娘の真心が装着するスーツタイプになったのである。

 日々、淡々とトレーニングをこなす真心。

 その真心に、自分の思想を着せて半ば洗脳している鉄之心の本性を狼流は知る。

 なんと真心は、学校にすら行ってないのだ。

 ヴィランの事件が起きて真心は出撃してしまったが、それを鉄之心とフォローしつつ狼流は真心を学校へ通わせてほしいと懇願する。鉄之心はなにか考えがあるようで、意外にもすんなりと快諾してくれた。


 こうして週明け、真心が転向してきた。しかも、狼流と同じクラスだ。だが、生活感も自主性もなく、自我も希薄な世間知らずの真心が次々と事件を起こす。トラブルメーカーな彼女をフォローしつつ、少しずつ学校の楽しさを伝えてゆく狼流たち。真心も、そんな周囲にちょっとずつ溶け込み、初めて笑顔を見せてくれるのだった。

 だが、ヴィランの事件は今日も起こる。

 そして、その都度真心は学校を抜け出し、狼流はそのアシストに翻弄される。勿論、狼流は好きでやってる……気付けば、真心が好きでやってた。だが、段々とそんな狼流に対して、真心は生まれてはじめての好意といたわり、そして遠慮を感じるようになっていた。

 結果、真心は初めてヴィランを見過ごし、ヒーロー活動より学校を取ってしまう。

 そのことで、父の鉄之心に激怒され、しばらく学校禁止を言い渡されてしまうのだった。


 一方その頃、街のあちこちで静かに異変が進行していた。突然陥没する道路や、傾くビル。謎の電力消失に、散発的な地震……災害に対してヒーローは出動していたが、その頻度が高過ぎて混乱が広がり始めていた。

 いったいなにが起こっているのか?

 狼流は犬を連れて、真心を励ますために彼女の家に向かう。

 いつも通りトレーニングをしながらも、目に見えて真心は落ち込んでいた。そういう自分の感情を、彼女は上手く言葉にできないようだ。だが、言わなくても伝わるからと狼流は元気付ける。

 その時、緊急ニュースが驚くべき大事件を報じてきた。


 ――怪獣、出現。

 そう、巨大怪獣である。

 これに対して、国際超人機関は条約による「災害」と定義するかどうかで、判断を僅かに鈍らせた。ヒーローたちも各々に思うところはあったが、条約の遵守があるためすぐには動けない。巨大な生物は災害か? それが希少生物だったら? そもそも、誰が被害者で誰が加害者なのか? 怪獣はヴィランか?

 世界が悩むさまを、一人だけ鉄之心が笑いながら見下していた。

 若い頃に鉄之心は、超人機関と条約の判断を待たずに人助けをし、結果的にヴィラン犯罪ではなかったために罰せられたのだ。その恨みが彼に怪獣を生み出させた。

 そして、ヒーローへの復讐は、自らが秘密裏に生み出した怪獣を真心が……メイデンハートだけが対処して戦い、完全に駆除することで達成される。

 何故なら真心は普通の身体の女の子……条約に縛られる超人ではないのだ。


 だが、真心は意外な反応を示した。

 怪獣がかわいそうだと言うのだ。

 それは、多くのヒーローが気にもとめなかった、捨て犬を拾った彼女の優しさ。そして、それを守ると狼流は決めて、真心を家から連れ出す。

 もう、メイデンハートのスーツは必要ない。

 ただの一人の人間として、ヒーローである以上になにかを救える、全てを救いたいと思う時……その時、人には巨大ロボットがあるのだ。

 いつものローダボットに真心と乗り込み、狼流は怪獣へと向かう。

 既に自衛隊や警察、消防のローダボットが出ていたが、苦戦していた。


 ちょっと今日はここまで!(後日追加予定)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る