1-2.出航、船着き場にて



GM ではみなさんは……クレインさんはラム酒をゴロゴロ転がしながら船着き場に到着します。そんなに大きくない町のそんなに大きくない船着き場ですが、全長30m……ないぐらいの大きめの船が止まっています。アルフレイム大陸への航路としては定期便として有名なのがありますが、こちらは不定期で運航しているという話を事前に聞いています。船の周りでわいわいガヤガヤ人が集まってますね。


クレイン 貨物船かえ?


GM 大きな帆を3つ張っている、ややどっしりめの客船……ですね。甲板がひろびろしてる。舳先に妖精っぽい意匠が彫っています。


クレイン 年季は?


GM 年季は……入ってないけど傷は多いなあ。


クレイン 船員とかは乗ってるかえ?


GM 外から見た限り、上の方でエルフのひととか、あとフィー※がうろちょろしてます。


※フィー……2.0のルールブックに掲載の人族。かなり妖精っぽく、小柄で羽がはえて常に浮いており、魔法の素養に優れる。メンタリティも比較的妖精っぽいものが多い印象。


クレイン あまり船員っぽくないの。あれじゃぞ、水夫。


GM エルフとフィーがうろちょろしてます。


クレイン おう……。あれじゃぞ、海の男、みたいな。


GM がっしりしたのだとドワーフがいますね。


クレイン ドワーフ!? 船に一番似合わなそうなやつじゃのう。まああれじゃの、船大工かもしれんの。まあよかろ、ルーンフォークはおるかえ?


GM はいはい。えっと……ぱっと見た感じ、それらしい人はいないみたいですね。


アンディーブ いないみたいだねぇ。じゃあ水夫……人がたくさんいるんだよね。聞き込みしようかな。


GM はい。どんな感じで聞き込みます?


アンディーブ どんな感じの人たちがいる?


GM 見送りっぽい人とか、荷物を運び込むおじさんドワーフとか、どっしり眺めるドワーフとか、ちょろちょろ走り回ってるフィーとかがいますね。


アンディーブ 仕事で忙しい人たちに話しかけるとなんだから、暇そうにしてる人いないかな?


GM キャッキャしながらフィーが走り回ってる。


アンディーブ フィーに話を聞いてもなんだからな……。


GM ひどい(笑)


アンディーブ フィーだからな……どんなかんじ?


GM くるくるくるくる〜と船着場でフィーが遊んでいます。


アンディーブ ここら辺で携帯神殿を背負ってるルーンフォークを見なかった?


GM じゃあですね、フィーは「携帯神殿? 携帯神殿ってあんたたちが背負ってる四角いやつ?」て聞いてきます。


アンディーブ 四角かったり色々……まあルロウドの携帯神殿なんてあるのかわかんないけど……。


GM あるんだよ!


アンディーブ どんなんだろうな……まあ2.0の携帯神殿はランドセル型だったりしたから……。


GM/フィー 宗派によって色々あるんでしょうけど。で、「しょった人?」て聞いてきますね。で「みた? みた?」て何人かでわらわら集まって「そういえばさっき居た気がするよね」みたいなことを言っています。


アンディーブ どっちいったかわかるかい?


GM/フィー 「えぇ〜どっち?」「どっち?」てまたわらわら〜て喋って「あっちの方に行かなかった?」て街の方を指さしてますね。「なんか引っ張られていったよ?」


アンディーブ 引っ張られて行った?


GM/フィー 「そうそう。おんなじ、おんなじ……妖精を顧みないやつ……顧みないっていうか見えないからしょうがないんだけどね」ってきゃっきゃって盛り上がっています。


アンディーブ 全く見えないってことはルーンフォークに引っ張られて行ったのか。街中に引っ張っていかれた……引っ張って行った子は四角いの背負ってた?


GM/フィー しょってなかったよ!


アンディーブ そうなんだ、ありがとう。


GM/フィー いえいえ、みなさん船にのるの?


アンディーブ 乗る予定だよ。


GM/フィー 「じゃあ長い旅、一緒によろしくねっ」ってきゃっきゃ握手を求めてきます。


アンディーブ 「は、はい」(君たちも乗るんだ……)

何人くらいいるの?


GM フィーは合計で9人くらいいますよ。


アンディーブ 9人!?


GM (笑)


アンディーブ 軽いからな……。


GM/フィー そうそうそう! 私たち軽いから帆の修理とか得意だよ!


アンディーブ なるほどね。船乗りさんなんだね。テイラー技能とか持ってるんだ。良いことだね。


GM/フィー お水も出せるよ〜。


アンディーブ どこで……船乗りの技術を学んだの?


GM/フィー どこ……? ここで……?


アンディーブ ここで……!? じゃあこの船にずっとのってるんだね。


GM/フィー そうそうそう! 船長さんに雇ってもらったの。


アンディーブ どれくらい前に?


GM/フィー 「えーどれくらい?」「どれくらい?」「結構前?」「ちょっとじゃない?」「ちょっとだよ!」ちょっとだそうです。


アンディーブ フィーってこんなに馬鹿だったっけ……? 普通に妖精のレベルになってるけど大丈夫?


GM (笑)


 GMはフィーの能天気な所が好きなので、能天気なフィーをよく出します。趣味です。


アンディーブ 一応その、ルーンフォークの子を見かけたら船で待ってるように言ってもらって良いかな。


GM みんなこくこく頷きます。


アンディーブ 9人居たら2人くらい覚えてるだろ。


GM/フィー 失礼だなフィーそんなにバカじゃないよ!


アンディーブ そうなのかな。


GM/フィー 私たちちょっと時間がゆるいだけだよ。それは船長によく言われてるの。時間がゆるいからお前たちずっとここにいろって言われてるからずっとここにいるよ。


アンディーブ なるほどなるほど……。それがわかるならかしこいね。


GM/フィー そうでしょ?


アンディーブ じゃあしっかり者のフィーだ。普通の妖精は怪しいもん。

じゃあちょっと行ってくるから……。


GM/フィー でもなんか、船長さんそろそろ出発! みたいなことを言ってたから早めに戻ってきなよ?


アンディーブ そろそろだから君たちにはわかんないよ。


GM/フィー そう! 船長さんいっつもそろそろっていうの。意地悪よね〜。


アンディーブ 『そろそろ』だからなぁ。

じゃあ戻ってお二人に、「街の方に行っちゃったらしい」と伝えます。「他のルーンフォークに引っ張られて」


GM (笑)


アンディーブ 1、ほっておく。2、そろそろって言ったから離れられないって言い訳をしてほっておく。3、まあ戻って来るだろうと思ってほっておく。


クレイン 4じゃ。


GM (笑)


クレイン ここで連れ戻して恩を売るのじゃ。


アンディーブ まあそこら辺が妥当だよね。


アーティ うんわかった、そうしよう。でも街は広いよ? どうしたらいいかな。


クレイン まあなんじゃな。目立つじゃろ。ちょっと行って足跡がわからなければ諦めよう。


アンディーブ 【ラック】の呪文を仕込んでおきます。


GM どうぞ。


アンディーブ (コロコロ)仕込みました。


クレイン  クレインは【スタミナ】の呪文を仕込みます。


GM どうぞ(?)


クレイン (コロコロ)仕込みました。


GM じゃあ【スタミナ】も仕込めました。


アーティ じゃあ、探さないといけないね。【マナサーチ】とかあったら少しマシだけど、ここにはマギテックはいないよ。だから足で探すしかないんじゃないかな。とりあえず船長さんに聴いていつ頃出港するのか聴いた方がいいと思う。GMが困らないように。


GM ありがとうございます(笑)


アーティ うっかりここで2時間とか言われたら聞き込み一回1時間だから終わりだよ。

船長さんらしき人を探します。


GM 船に乗り込みますか?


アーティ まあそうだね。


GM はいはい。じゃあ乗船券を入り口で見せたら入ることができます。入る時にドワーフがふむふむふむ……てみなさんを値踏みするようなら視線で見ている。


アンディーブ まもちき※をしているんじゃないか。

※魔物知識判定……相手の能力を判別する判定。された方はじろじろとした視線を基本感じます。


アーティ まもちきをしているとおもうんだ。便利だね。じゃあ船長さんはどこにいるのかドワーフに聞いてみるよ。


GM/船員ドワーフ 船長? 船長はね、船着場で見えただろ? 上の方にいた偉そうなドワーフだよ


アーティ 親方っぽいやつだね。ドワーフって泳げるのかい?


GM/船員ドワーフ 船長はそれなりに泳ぐよ。


アーティ それは良いことだね。


GM/船員ドワーフ まあいざとなったらうちの船にはエルフが多いから助けてもらえるし。


アーティ ぼくもエルフなんだよ。


GM/船員ドワーフ 「そりゃあいいな、安心だな船が沈んだ時も!」て「はっはっは!」って笑ってます。


アーティ 沈まない方がいいけどね。

ちょっと行ってきてドワーフさんに話を聞こう。


GM はい。じゃあ中に入れるし階段とかもすぐ見つかると思います。基本的に、上の方には帆船の帆、あと操縦室みたいな建物があるくらいですね。で、その屋上? タラップのところに船長が立っています。


アーティ 船長さーん。


GM/船長 「おお? なんだ、客か?」とのっそのっそ歩いてきます。タラップを降りて。


アーティ かくしかで神殿から派遣されてきたよ。


GM/船長 ああ〜そりゃもう結構なことで。


アーティ あともう一人派遣されたルーンフォークがいるらしいんだけど、ちょっと街の方に行ったらしいんだ。この船はいつ頃出港するんだい?


GM/船長 あと1時間くらいで出ちまうぞ。


アーティ 何故ルーンフォークはどっかに行ったんだ……置いていこう。1時間は無理だよ。完全にミイラ取りがミイラだよ。


GM/船長 ま、客が少ないからどうしてもっていうなら待つけどよ。


アーティ ルーンフォークが戻って来なかったら待つのかい?


GM/船長 「……ちょっとならな?」て微妙な顔をしています。


アーティ そのちょっとはどのくらいなんだい?


GM/船長 客が文句言い出すまでだな。


アーティ 半日くらいなら待ってくれそうだ。1ヶ月の船旅だからね。「ありがとう、わかったよ」

二人にその話をします。


クレイン 来るまでここで待てば良いのではないか? 彼奴はもうダメじゃ、脱落じゃ。ルーンフォークの一人なんとかなるじゃろ。

……が、恩を売って酒の一杯でも。ルーンフォークのMPは貴重品じゃからな。


アーティ そうだよ。ぼくが【スティールマインド】すればMPは無限に稼げるよ。MPタンクが是非ほしい。


アンディーブ じゃあ探しに行こっか。足跡をロストした段階で諦めるでかまわないね。


GM 足跡追跡判定とか振りますか?


アーティ 街中で足跡追跡判定かい? がんばるね。


GM 街中って言ってもそんなに大きい町じゃないですね。


アンディーブ 聞き込みした方が早いよ。


GM じゃあ聞き込みどうぞ。


アンディーブ 「こんな感じのやつ見なかったかい?」でも普通に聞き込み判定すると1時間かかるから聞くだけだよ。判定しないよ。


GM わかりました(笑)

じゃああの、目立つんで! ルーンフォークが。覚えている人はそこそこいますね。


アーティ うんうん。


アンディーブ じゃ目撃情報が多い方に進んでみよう。


GM じゃあ皆さんが情報の多い方に進んでいきますと、何と向こうから「それじゃね?」て感じのルーンフォークが走ってきますね。


アンディーブ 走ってきた。


GM で皆さんを素通りして船着場の方に向かいます。


クレイン あれなのかのう?恩を売る機会がなくなってしもうた。


アーティ 偽物かもしれないよ。だってルーンフォークに引っ張られて行ったからね。人は変わるけどルーンフォークがルーンフォークに変わるだけだから全く問題ないよ。MPタンクとしては優秀だからね。


アンディーブ じゃあ、一回戻ろうか。


GM では船着場に戻りますと、先ほど走ってったルーンフォークが船の前ですーはーすーはー深呼吸のモーションをしているのが目につきます。


クレイン おい、そこのルーンフォーク。そなたキルヒア神殿から派遣されたものではないかえ?


GM ルーンフォークは背筋を伸ばして「は、はい! その通りです! 私(わたくし)えーと、派遣されたルーンフォークでございます! どうぞ皆様よろしくお願いします!」と言って深々と礼をしますね。


アンディーブ ボク、アンディーブ。アンでいいよ。見た通り、スカウトなんだ。鍵開けとか大得意! 戦闘はそんなに得意じゃないよ! よろしくね!


クレイン 妾はクレインじゃ。サカロス神殿で踊り子兼司祭をやっておる。神殿の命でアルフレイム大陸に行くことになってのう。珍しいお酒が見つかったら教えるんじゃぞ。


アーティ アーティ=チョークだよ。学者だよ。薬の材料と実験体が欲しくて別の大陸に行く。フェトルの教えはとても良いと思うんだ、薬と同じだからね。


GM/フォルン ありがとうございます。改めまして、フォルンと申します。私も神殿の命で、アルフレイムに渡ることとなりました。見聞を深め、大陸のことを知ってこいとのご指示です。よろしくお願いします。


クレイン かたい! かたいのう! もっとこう、女同士なんじゃから気楽でよいのじゃぞ?


GM/フォルン 想定外の指示だったのか「か、かしこまりました……!?」と全然硬い返事をしてくれます。


クレイン で、出港前に突然そなたはどこに行っておったのじゃ?


GM/フォルン 申し訳ございません、「神官なら助けてくれ!」って道行く方から声をかけられまして……怪我をした方がいた様なのです。


クレイン ほう。まあ……怪我なら別にプリーストでなくても治せるからのう。


GM/フォルン 「ええ、残念ながら私プリースト技能は所持していないのですが、このように操霊術師でして!」と言って傍らのストーンサーバントをばたばた叩きますね。


アンディーブ ストーンサーバントごと走ったのか大変だな。


GM/フォルン ええ、ええ。まあこの子、そんなに足も遅くないですから!


クレイン 街中で命令しながら走ってったらそりゃ目を引いたじゃろう。

ストーンサーバントを目印に探せば良かったのぅ。まあよい、とりあえずそろそろ出港するらしいから……そのストーンサーバントも乗せるのかぇ?


GM/フォルン む、難しいですかね?


クレイン わからんなぁ。まあ許可が出ておるならいいんじゃないかのぅ。


GM/フォルン 「ちょっと私聞いてまいります!」とバタバタ走っていきますね。


アンディーブ ついて甲板にあがろう。


GM で、フォルンが船長に先にひとっ走り聞いてきたところ、ストーンサーバントの一体くらいは元々荷物が多いので気にしないけど、普段は出来れば地下の荷物置き場に置いといてほしい、とのことだそうです。


クレイン バラスト代わりに良いじゃろう。


GM はい。


クレイン ストーンサーバントってそこそこ重いんじゃないかのう? まあ良いか。フィーが軽いから良いんじゃろう。

さて、じゃあ船の中の場所を確認しておきたいところじゃな。酒樽を置く場所も。


GM はい(笑)

酒樽に関しても、船長は「なんか良さそうなモン持ってんなぁ」くらいで何も言いません。


アンディーブ 食事とか一般的なのはもう積み込んであるんだよね?


GM はい、そうですね。船代が食事代込みで払ってるので、皆さんの食事とかも運び込まれてます。


アンディーブ 最低限の消耗品とかもある?


GM 最低限の消耗品もあります。着替えとかは自分で用意して欲しいなって感じです。


アンディーブ じゃあ買っといたことにしとこうか。


GM はい。事前に言ってると思うので大丈夫です。


クレイン まあ……あまりたくさんの荷物を持っていくよりかお金で持ち込んだ方が早かろう。後はテラスティア大陸の特産品とかを買い込んで向こうで売って小遣い稼ぎするとしよう。


GM ふむふむ。(売れるとは言いませんが……)


クレイン このミュージックシェルをな……。このパーティ、バードいるのか?


GM いないですね。


クレイン じゃあ本当に売る用……妾バード持っておるではないか。


GM あっ本当……? ごめん……(笑)


 まだPLもGMもキャラクターデータをなんとなくしか把握していない。ゆるめでお送りしております。


クレイン 1LVだけじゃがバードじゃったぞ。じゃあミュージックシェルと運命の楽譜を買い込んでいるので「これさえあればぼろ儲けじゃ。べっはっはっは」


(次ページへ続く)

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