揺らぎ (短文詩作)

春嵐

α

 不思議な感じだった。

 出会ったときも。まっすぐ張っていた糸が、緩んでしまうような。違う糸が急に絡まって、結ばれるような。うまく例えられないけど、そんな感じ。生きている世界が違ったのに、彼に逢って。彼と過ごして。何かが、変わった。

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