食欲の秋


「……朝はパン派? ご飯派?」


 休み時間。急に後ろを向いてきた幼馴染に聞いてみた。


「ご飯。パンは途中お腹が減る」


「だよな。ちなみに俺ん家はパン派なんだ」


「うん。知ってる」


 そこで彼女は、手にある袋をビリッと開く。


「……それは?」


「クッキー!」


 甘い匂いが、俺のお腹をぐぅと鳴らした。

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