胸の高鳴りが止まらない


 日が傾き始めた波打ち際で、白い水着に身を包んだ君がはにかむ。


「なぁ、どうして急に海に行きたいだなんて……?」


 夏休みも終盤。山やら川やら買い物やらいろいろ行ったが、海だけは高校に入ってから1度も行っていない。


「それはね……」


 渚で舞う君は、幼い頃とは違っていて……


「意識してほしいから」

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