顔が熱いです


「青って、体感温度を2〜3℃下げるらしいよ」


 無邪気に笑う君は、波間でくるりと踊った。海風をはらみ、陽光の隙間で天色のパレオが翻る。


「それーっ!」


 掛け声とともに舞った海水が、顔面を打った。やったな、こいつ。

 俺も同じように掬った海水を、その白い肌へ。


 ……ダメだ。体温が下がらない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る