特別な水道水


 青空の下、光り輝く水のアーチを潜り抜け、水道水で喉を潤す。


「生き返った〜」


「だな〜マジうめぇ」


 そしてそのまま駄弁っていると、監督の怒鳴り声が聞こえた。


「ヤベッ。行くぞ!」


 慌てて戻ろうとして、ふと思う。


 最後の夏を前に。


 俺たちはあとどのくらい、この水を美味いと思えるんだろう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る