着せ替え人形


 黒い双眸が俺を睨んでいた。


「むぅ〜」


 眉間には皺が寄りまくっている。


「むむむ……」


 唸り声も聞き飽きた。そろそろ限界。


「なぁ、もういいか?」


「ん〜違う気がする!」


 無慈悲に閉められるカーテン。

 幼馴染と店員さんのワイワイ会議。


 恋人になって初めてのデートは、これだけで終わりそうだ。

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