（ベルリン救急病院に、女性の重症患者が、運び込まれる）

2022年10月。ドイツ。ベルリン。ベルリン救急病院。

サイレンをならしながら、救急車が、病院に入ってきた。病院のスタッフはスタンバイ体制に入っていた。救急車から事前に、患者は、胸部を骨折していると、連絡が入っていた。

「損傷個所は」看護師が聞いた。

「肋骨と腕の骨。他にも打撲が多数ある。なんでも、暖炉の火かき棒で殴られたらしい」

「随分ひどい怪我ですが、誰か現場を見ていたんですか」

「いや。あまりにも大きな悲鳴が続くので、隣人が警察に連絡して、警察官が踏み込んで、惨状がわかったらしい」

担架が救急車から降ろされた。これでは、X線をとって、手術室に直行になりそうだと看護師は思った。

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