第36話「幼馴染は嫉妬する①」
「~~~~みたいなんだよ、どうだ、行くか?」
「え、絶対行く」
翌朝、学校に行く前に聞いてみると返事は即答だった。
あまりにもすぐに答えられてしまったがために、若干呆気を取られてしまった。その後、直ぐに俺は俊介へラインを入れ、彼女が作った朝食を食べる。
「はぁ……でも、なんか俊介とか変な案出しそうだけどなぁ……」
「そうね……でもどうせ、和人も賛同するんじゃないの?」
「し、しないから……」
「へぇ、そう……じゃあ彼がメイド喫茶とか言ってきたらどうするの?」
「……絶対賛同するな」
「殴るわよ?」
「な、殴るなよ……普通に否定してくれ、まじ」
「だって否定したって聞かなそうじゃんっ」
若干ではあったがぐうの音も出なかった。
もしもそんな案が出たら女子の意見など気にせずに賛同して見せるに違いない。最も、誰のメイド姿が見たいかと言ったら――
いや、なんならちょっと地味だけど可愛い
「おい、なんで顔赤くして頬けてるのかな? 和人ぉ⁇」
「んが!?」
「はぁ……やっぱり、どうせクラスのみんなのメイド服想像してるんでしょ、もう……」
「い、いや——ソンナコトナイヨ?」
「カタコトなんだけど?」
「はーは、て?」
駄目だ。
ジト目を向けられている時点ですでに見透かされていたようだ。まだ殴られないだけ、良いと思っておかないとな。
「まぁ、いいわ。ほら早く食べてね、私も学校行くんだからなるはやで洗っちゃいたいしね」
「……」
「どうなの?」
「はい、了解です……」
「いい子ね」
俺は犬じゃねえ——と心の中で呟きながらも、もぐもぐと四葉の作った美味しい朝食をひたすら食べていったのだった。
「あぁ、そうだっ。結局いつある感じなの? その文化祭のやつ」
「え、いやぁ……俺もまだ良く分かってない。多分、俊介が教えてくれるよ思うけど」
「そ、分かった……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます