不運な日
あんなきれいな月が
どうして昨夜は見られなかったのでしょう
あのいまいましい雲たちは
どうしてどかなかったのでしょう
昨日の私は天気のごとく
ただ雲と雨にたたかれていたのです
でも 雲は 月を隠して
いっこうに見えなくしたのです
不運な日とは、悲しい日とは、
雨が気味悪くおそってくるのですが
夜となれば月を見せてくれるはずなのです
悲しさの中に 美しい月を見せてくれるはずなのです
でも昨日は……
あんなに不運だったのに
雲も苦しく泣いていたのに
月はかくれてしまいました。
あの不運は
私を雲へと変えました
私は雨を降らせたくなりました
でも、降らせませんでした
代わりに、あの雲たちは
雨を、大粒の雨をこぼしてくれました
私は月を無理につくりました
代わりに、雨はいっそう多く、強くなってくれました
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます