第228話 レイナウトがリーダーでいいんじゃないの?
「言いたい事はわかった。それならどうだろう。僕達と模擬戦をしないかい?」
「模擬戦?」
「そう。但し得物はこちらで用意するし、判定は時間制限内に僕達に一撃を入れられたら其方の勝ち、駄目なら僕達の勝ちでどうだろう?」
「勝ち負けにこだわるつもりはないんだが、もし俺達が勝ったらどうするつもりだい?俺達がてんでバラバラでは意味がなさそうなんだけど。」
「そこは考えている。デルク、君が打った剣やら製作した杖、防具。それらを提供してくれないかい?」
「え?」
と言うか最初から渡すつもりだったんだけど。
「ねえレイナウト君とやら。どういうつもりかな。」
「例えばデルクが打った剣。ダンジョンの下層で採掘した鉱物から打たれた業物だ。例えば僕の剣。」
レイナウトはためらわず相手に渡しているよ。
「こ・・・・これは・・・・素晴らしい!残念ながらこれは君専用に打たれているようだから、僕が手にしてもこの剣の実力を十分には引き出せないだろうが、確かにこの剣は君の実力を十分に、いや十二分に引き出す業物だな。すまないがデルク君、もう少し汎用性のある剣はないだろうか?皆に見せてあげてほしい。」
僕は取り敢えず短剣を大量に渡します。
「それは皆さんに差し上げます。使い捨てで投擲する為に打った奴です。ついでに言えば鍛冶スキルを上げるために数打ちした短剣ですけれどね。」
「そうか、すまないね。3本ぐらい行き渡る・・・・ってこれが使い捨て?」
皆さん驚いているね。
「その短剣、まだまだ沢山あるので、レベリングの時僕達が投げてって言った時にどんどん投げちゃって下さい。数えていないけれど、まだ数千本はあると思うので。」
「いやでも、この出来は・・・・悔しいが僕が所持しているショートソードより出来がいいじゃないか。」
「あ、でもそれは仕舞って下さい。一応これを使って下さい。木刀です。そしてそれぞれの普段使いに適応するように色々な長さの剣を用意していますし、魔法メインの方は直接杖で僕達を殴らなくても、魔法を当てられれば問題ないので。」
「しかしこの人数だ。時間が掛かってしまうと思うのだ。どうするんだい?」
「そこはそうだね、僕達4人相手に今ここに居る全員でかかってもらいます。但し制限時間は2分。魔法メインの方は予め申請してもらえれば、最初の一撃はスタート前に準備してもらって構いません。全員の準備が整えばスタート。但し先程も言いましたが制限時間は2分です。短いかもしれませんが、この人数で2分の間に僕達4人に一撃を加えられなければこれ以上時間をかけても無駄でしょうから。」
一部ふざけんな!とか声がしますが、総じて女性に頭をはたかれて静まり返っています。
「ワシもいいのかのう?楽しみじゃ!」
バレてないつもりの陛下も参戦するつもりみたいです。
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