まさかの職業【遊び人】に！ だけど成長したらどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした！

第176話 昨日はお楽しみでしたね、と言われてもね

「昨日はお楽しみでしたね。」

　おやっさん、僕はセシルと寝ていただけですよ？

　何を楽しむのでしょうか？

　こう言っては何ですが、未だ気疲れしをているので肉体的にはダンジョンに籠っていた時の事を思えば何て事はないのですけれど、やはり外の慣れない環境は、どうしても気疲れしてしまいます。

　そしておやっさんの背後には奥様が・・・・黙っておこう。

　ごん！！

「いてええ！何しやがんだ！」

「貴方？デルクとそちらのお嬢さんは・・・・セシルちゃんだったかしら？２人はストイックなんですよ。」

「ああ？今時そんな野郎がいるのか？」

「だってねえ・・・・更には鈍感属性らしいから、そう言った機微は持ち合わせていないようよ？」

　はて？何の事を言っているのだろう。

　僕はセシルに何だろうね、と聞こうと思ったのだけど、何故か顔を真っ赤にしています。

「デルクは鈍感・・・・今に始まった事ではないから仕方ない。」

「え？何？」

　？？なんで？どういう事？

　この後朝食を頂き、宿を後にします。

　宿を出たはいいですが、レイナウト達と合流するのはもう少し後。

　そして僕は何だか微妙に疲れるなあと思っていたんです。

　寝たら大抵疲れが取れるはずなのですが・・・・何故？

【気を利かせて今まで待っていたのよ？昨夜はお楽しみだったって？】

　光の精霊フォスさんです。

【馬鹿仰い！デルク様はそんなお方ではありませんよ。】

【何よアクアったら！そのけしからん大きな胸なんかこうしてやるんだから！】

【フォスさん、私は水の精霊ですから、そのような事をしても無駄ですよ・・・・】

【きい！！少しばかり胸が大きいからって！】

　・・・・精霊さんが朝から僕の頭の中で胸の事を言い合って・・・・フォスさんが一方的にけしかけているようですが。

【えっとなんだった？】

【朝からお盛ん・・・・って痛いわよ！分かったからやめなさいってば！えーとねえ、未だ魔素がそこら中に充満しているから、このまま魔物を仕留めてもいいのかなって。】

　え？ずっと魔物と戦っていたの？

【それはいいけれど、大丈夫なの？】

【問題ないわ。ただ私達ドロップアイテム回収できないからどうしよっか、と思って。】

【あー君達が他の冒険者達を護衛をしてくれるなら、冒険者に依頼してみよっか？】

【何？自分では回収しないの？】

【街の変化を確認したいからね。それに副ギルドマスターさんはどうやらドロップアイテムの回収に関して、安全なら冒険者の人にやってもらいたいみたいなんだ。】

【まあいいわ。私達を襲うような愚か者がいなければいいけれどね。】

「デルク、精霊？」

「うん。まだ戦ってくれるみたいだけど、ドロップアイテムの事があるしね。ただ僕としては3年の年月で周囲にどれほどの変化があったか確認したいかなあと思っていて、できれば他の冒険者に回収してもらって、僕は街を調べたいんだ。」

「ん。ちょろまかされなければいい。」